2018.10.18-21 南から北へ99

2018.10.18[Thu]
榛原駅16:59→掛西口17:48曽爾村役場(行)
奥宇陀わくわくバス、¥980、19.8km

榛原駅にて
奥宇陀わくわくバス 曽爾村役場行

随分と陽も傾いてきたが、あと1時間ほどバスで進む。暗い時間の移動はなるべく避けたいのだが、バスは通勤や通学といった人の流れに合わせて運行されていることが多く、秋から冬にかけて帰宅利用を想定したバスに乗ろうとすると、どうしても暗い時間になってしまう。まあ、仕方のない話だ。

次に乗るのは奥宇陀わくわくバス、わくわくしながら待っていると、やってきたのは跳ね鹿マークの見慣れた奈良交通のバスだった。せっかくあったわくわく感がしぼんでしまう。……なんて、もちろん大してわくわくはしていなかったのだが、こういうことを書かなければいけないような気がするのは、年をとった証なんだろうと思う。

榛原は盆地のような場所にある街で、落ち着いた雰囲気のある素敵なところだ。空は西側だけ雲が切れているので、バスが出発するころにはちょうど夕焼けが差し込んで、盆地全体を赤く染めあげていく。盆地と夕焼け、実に絵になる風景だ。

榛原駅を出た直後は古い街にありがちな狭い道を進んでいくが、国道369号へ出ると国道をトレースするようになり、快調に進むようになる。ただ本日の経験から、奈良交通のことだからそれだけじゃないはず、と思っていると、期待を裏切らずに高井付近で集落内を抜ける道へと入っていく。榛原からの乗客4人のうち2人はこの高井で降車、以降は高校生と2人きりでより奥へと進んでいく。

断続的に狭い道を進むものの、内牧東口でいったん国道へと戻る。先にトンネルが見えてきたので、あとは良い道を進むだけかな、なんて思っているとトンネル手前で左折、旧道*1経由で山越えとなる。弁財天という素敵な名前の集落があるためだが、「人が住んでいる限り、バイパスができてもバスは集落内の道を走る」というのが、バス会社の考え方なのか住民の要望なのかは分からないが、奈良県では貫かれているように見える。

弁財天より先はさすがに集落がないのか、バイパスに戻った後はトンネル経由で曽爾村へ。ただ、曽爾村に入ってからも集落では必ず旧道を回って、狭い道をたどりながら点在するバス停を拾っていく。時間的にそろそろかなと思っていると、掛西口のアナウンスが入り、降車ボタンを高校生が押してくれる、どうやら彼の帰宅ルートと一緒のようだ。

掛西口の手前でバスはクラクションを鳴らした。外を見るとマイクロバスが停まっていて、それに合図を送ったようだ。わくわくバスの後をマイクロバスが追いかけてくるので、おそらくこれが次乗るバスなんだろう。掛西口で全乗客が降車したわくわくバスは、客なしで曽爾村役場へと走っていった。


*1:ただし、国道指定は残っているようだ。