2018.10.18-21 南から北へ100

2018.10.18[Thu]
掛西口17:48→菅野中村~神末小屋(行)*1
御杖村ふれあいバス、¥0、7.7km

掛西口にて
御杖村ふれあいバス

本日最後に乗るのは御杖村のバス。掛西口では奥宇陀わくわくバスの着時刻と同じ時間の出発となっているが、接続ダイヤとして時刻表[pdf]にも書かれているので、わくわくバスが遅れてもちゃんと接続待ちしてくれるようだ*2

漆黒に包まれた掛西口でバスを乗り継ぐ。榛原駅から一緒の高校生も乗ってきた。御杖村からふもとの高校まで通っているのだろうか。榛原の高校でも片道1時間以上、しかも延々バス、えらく大変な通学だ。なお、泊まった民宿の方や翌日乗ったバスの運転士に聞いた話では、御杖からバスで通う人もいたが、基本は下宿していたとのこと。また、今のように道が良くなる*3前は榛原まで2時間もかかっていたらしい。今も大変だが、当時はもっと大変だったようだ。

高校生は無言で乗っていったが、当方は降りるバス停を告げて乗り込む。この手のバスは降車ボタンがあっても放送なしであることが多く*4、行き先を言わないとタクシー張りに「どちらまで?」なんて聞いてくることがある。また、このバスを時刻表で確認すると、出発地の掛西口の発車時刻のみが記載されていて、それ以外のバス停は「乗車された方の希望により」立寄るかどうか決まるシステム、要はデマンド運行を採用しているようで、そうならなおのこと行き先をあらかじめ伝えておかないとならない。違和感なく伝えられたかちょっと心配だったが、運転士は「菅野中村ね」と応えてくれたので問題なかったようだ*5

前述の通り全区間デマンド運行のため、自分の目的地と高校生の目的地以外のバス停は一切経由しないので、バスは走りやすい国道を快調に進む。街灯が少ないせいか、街中では味わえないような闇の濃さだ。まだ6時過ぎなのに、深夜のバイパスを走っているような対向車の少なさ。事前知識なしでこのバスに乗ったら相当怖い思いをするに違いない*6

しばらくすると、一際明るい建物である御杖村役場の横を通過して、バスは左折。役場は菅野と呼ばれるエリアだった記憶があったので、おそらく高校生よりも自分の目的地の方が手前にあるようだ。ほどなくして菅野中村に到着し、本日の行程は終了となる。

100メートルほど歩いて、本日の宿泊先である古民家民宿おもやへ。向かうと入り口でオーナーの方がわざわざ待ってくださっていた。どうも「おもや」と伝えればバスが目の前に停まるのに、通過したのでどうしようかと案じていたらしい。そういえばバスの運転士も降りるときに「ここでいいの?」とか言っていた覚えがある。「おもやに泊まるんですよ」くらい軽く伝えておけば良かったようだ。

この民宿は1日1組限定とのことで、当初1人だけで泊まるのは気が引けて予約を入れるのを躊躇していたが、恐る恐る伺うと1人でも泊まれるということだったので、1泊させていただいた。さっそく、村の日帰り入浴施設があるとのことで、車で連れて行ってくれるとのこと。着いた先はみつえ温泉姫石の湯針の施設*7と同じ料金*8なのに施設も立派で泉質の良い温泉だった。壺湯に浸かりながら月を眺める、そんな至福のときを過ごすことができた。

宿の方から、以前香港から来た方が、自分と同じようなバスの乗り継ぎでおもやを訪れたとの話を聞く。同じようなことを考えて同じようなルートを進む人、それも外国の方だということにちょっと驚く。その方は太川&蛭子の例のテレビ番組を見て触発されたらしく、関西空港からバスを乗り継いで御杖村にやってきて、日本一周するような乗継計画を持参していたそうだ。確かに、宿泊地は御杖村が一番都合がいいんだよなあ、と計画検討段階の試行錯誤を思い出した。当方も今回御杖村に泊まることができたので旅程としても満足だし、宿の方の接しすぎず離れすぎずの距離感が自分には合っていて、ホスタビリティも心地よい。夜到着の早朝出発ではもったいないくらいの良さがここにはあるように思えた。

宿に戻ってからは食事を軽く済ませて、備え付けの本、特に御杖村史を眺めながら晩酌する。バスの項を見ると、発行当時*9は榛原からのバスが御杖村まで直接乗り入れていたらしい*10。そのときは当たり前の話であっても、今読むと貴重な記録だ。当時の風景や道路事情を想像しながら、早めに床に就いた。

古民家民宿おもや
古民家民宿おもや(翌朝撮影)


*1:バスの到着予定時刻や実際の行先は、デマンド運行のため不明。

*2:前回書いたように、わくわくバスのクラクションが合図になっている模様。

*3:今でも十分狭い道を走っているように思えるのだが。

*4:岩国の坂上線で経験済。

*5:これを書いているときに気づいたが、御杖村内には各集落(土屋原、菅野、神末)ごとに「~中村」というバス停があったようで、ただ「中村」とだけ覚えていてそれを伝えたりしたら、えらいことになっていたようだ。

*6:もちろん、事前知識がなければこのバスに乗ることはないだろう、というのが真理だと思うけど。

*7:南から北へ97で利用している。

*8:どちらも600円だった。なお、姫石の湯は本来700円だが、宿にあったチラシ持参で100円割引となっている。

*9:確か昭和50年代前半だったと記憶している。

*10:現在も名張からのバスなら、前述の姫石の湯のあたりまでは来ている。