上・京・物・語 (Local Bus Version) 6

加子母総合事務所は日曜日なので静かだ。5分乗り継ぎなのですぐに待機していたバスがバス停前までやってきた。自分が乗る本日最後のバスであり、加子母から出る最後のバスでもある。

2025.09.07[Sun]
加子母総合事務所16:45→中津川駅前17:47
北恵那交通 付知峡線、¥1,420、35.2km

加子母総合事務所にて
北恵那交通 中津川駅前行

下呂と中津川へ向かうバスが揃っているにもかかわらず、先ほどのバスから付知峡線に乗り継いだのは自分だけで、濃飛バスに乗る人はいない。夕暮れが近づきつつある加子母総合事務所では先に下呂へ向かうバスが出発し、その2分後に自分の乗車したバスも加子母総合事務所を去った。

加子母総合事務所にて
加子母総合事務所で出発を待つバスたち*1

最初に乗車のあったバス停は万賀、かつては「アトラ」というショッピングセンターが営業していた場所にあるバス停だ。スーパーは本年6月20日をもって閉店したが、営業当時のバス停名は「アトラ」であり以前この路線を利用したときにも経由地として触れている。閉店済のショッピングセンターから利用者があったのは、バスが敷地内を経由する点と駐車場が解放されているため車の送迎が容易である、ということだと思う。実際、高校生っぽい人が母親の車から降りてバスに乗ってきた。日曜の夕方に実家のある加子母を出て、中津川の下宿先に戻る、みたいな設定を勝手に想像した。

加子母の集落の末端までくると、山を一つ越えて旧付知町へと出る。付知峡倉屋温泉では玄関先にあるバス停へ寄り道し、しばらく時間調整が入るも乗客はなし。付知峡倉屋温泉以降は、このバスよりも後のバスがあるようだが、これ以降のバスでは暗い中を走行することになりそうだ。利用者でにぎわう日帰り温泉を定時に出発すると、狭い道を譲り合いながらバスは進むようになる。これも以前見た風景だ。地元の車や物分かりの良い運転手はバスが来ると自発的に道を譲ってくれる。そういった車にバスは短いクラクションで応える。逆にすれ違いの厳しいところまで突っ込んできた車にはノーリアクションだ。すれ違いに神経を使っているからというのも大きそうだが、反応に差をつける気持ちはよく分かる。

付知町の旧道区間はけっこう距離があって、その間に3バス停に停車し3人の乗客を増やして進む。その後は国道走行へと戻るが、国道走行中は乗降が一切なかった。偶然だとは思うけど、狭い道を走っている間はこまめに停車し、退避できるバス停はある区間では利用者がいないというのはちょっと面白くもある。国道からそれた直後の苗木で久しぶりに3人が乗車、結果的にこれが最後の乗客となった。その後は一気に高度を下げた後に木曽川を越え、やがて中津川市街へと入っていく。2人が降りた終点直前の淀川バス停の前には、ルビットタウン中津川が賑やかに営業していた。たしか以前ここを通ったときは、ちょうどアピタが閉店したばかりだったはず。加子母のアトラもそんなふうに復活してくれたらいいのだけれど、そんな簡単な話にはならないんだろうなと思う。終点の津川駅では4人が降車した。

中津川駅前にて
津川駅前到着直後のバス

今日の宿は街中にあるホテル。玄関で靴を脱ぐタイプの宿泊施設だが、館内はビジネスホテルっぽい雰囲気だった。宿泊客も街を歩く人たちも外国人が多く、おそらくだが中津川は妻籠・馬籠へのベースとなっているのだろう。夕食は宿近くのチキンハウスも気になったが、駅近にあった駅前食堂的なところでビールとかつ丼をいただいた。


上・京・物・語 2025/9/7のまとめ

日付 区間 路線バス 徒歩距離
乗車 運賃 走行距離
2025.09.07 [Sun] 富山駅前 → 中津川駅 6回 ¥5,580 197.4km 1.1km

*1:1台前が濃飛バス