富山から神岡方面へバスを乗り継ぐのは「標高差2,721m」以来、約1年ぶりだ*1*2。駅の待合室で待っていると高山方面と富山方面からそれぞれ列車がやってきて、ホームが若干賑やかになる。富山方面からやってきた女性のグループ客が猪谷駅の券売機で高山までのきっぷを買っている姿を見るのも2度目だ。会社が違うから買い直しているのか、それとも列車ごとに切符を購入するこだわりなのか、いずれにせよ勘違いなので「目的地まで買った方が得だよ」と教えてあげたいところだが、不審者と認識される可能性が高いので、そんなお節介はやめておく。
2025.09.07[Sun]
猪谷駅09:15→神岡振興事務所09:51~道の駅スカイドーム・カミオカラボ(行)
濃飛乗合自動車 神岡猪谷線、¥200、23.1km
やがて神岡方面からバスがやってきた。猪谷駅で降りたのは10人、ほとんどが高山線の乗り場の方へ吸い込まれていった。折り返しの神岡行に乗車したのは自分を含めてたったの2人、ちょっと寂しい人数だ。そんな利用状況のせいか、1つ前で乗車した地鉄バスと同じタイミングで、こちらのバスも濃飛バスから飛騨市直営へ運行主体が変わり*3、平日5往復が3往復に変更され、土日祝日の3往復が廃止となる*4。平日のみの運転になると自分が利用する機会が減ってしまい残念だが、定期利用するわけではないのでこちらが口をはさむ余地などはない。運行が続くだけでもありがたい話だ。
濃飛バスは前ドアで乗降し後払する運用、個人的にはこれを「濃飛スタイル」と呼んでいるが、今回の移動ではこの後も数か所で見かけた。別にそれほど珍しいわけではなく、局所的ではあるが全国各地に見られる利用方法だが、自分が初めて意識したのが濃飛バスだったので、この呼び方で通している。定時になってバスは出発する。賑やかな駅前通りをゆっくりと下って、国道41号を右折すると一転いいペースで進むようになる。猪谷駅では2人だけだった利用者も茂住と土で補充があった。日曜日でも少数ながら利用者はいるものの、定常的に利用するわけではないから廃止される、これは仕方がない話のかもしれない。ただ、残念ではある。

神岡振興事務所バス停と濃飛バスとバス待合所
割石温泉口で1人降りた以外、利用者の目的地はすべて神岡市街地だった。次のバスへ乗り継ぎ可能なバス停は濃飛バス神岡営業所もしくは西里だったが、しばらく時間があるので神岡振興事務所まで乗車してみる。西里と西里橋で1人ずつ降車していって最後の利用者となるが、次の神岡振興事務所で自分も降りたので3バス停連続停車となった。ここは神岡町役場のあったところで、もちろん日曜日ということでがらんとしている。バスの待合所が駐車場の出入口にある詰所の転用なのがちょっと面白いバス停だ。
2025.09.07[Sun]
神岡振興事務所…西里/徒歩、0.4km

神岡城から見た神岡市街*5
次のバスまで1時間半ほどあるので、鉱山資料館と神岡城を巡って時間を潰した。どちらも城址にあるため上り坂で汗ばんだが、山間部ということもあり富山よりも若干涼しく感じられるのが嬉しい。西里まで戻るついでに商店街にある喫茶店で早めの昼食を済ませておく。ここの商店街はCD屋さんやおもちゃ屋さんが現役のようで、懐かしい雰囲気を保っている街並みで良い雰囲気だった。
*1:「標高差2,721m 78」および「標高差2,721m 79」、また後述する切符を買い直す人については「2024.09.09 approach」をそれぞれ参照。
*2:標高差2,721mのときは猪谷までと猪谷から先とで日を変えていた点が今回と異なっている。
*3:ただし、濃飛バスに委託されるので、運行において大きな変化はない。
*4:このへんは「令和7年度第1回飛騨市公共交通会議 - 飛騨市公式ウェブサイト」と「令和7年度第2回飛騨市公共交通会議 - 飛騨市公式ウェブサイト」を参考にした。
