2023.07.11-13 標高差2,720m 42

20分ほど待っているとバスがやってきた。バスは3台連なってやってきた。

2023.07.12[Wed]
下秋和車庫(発)~下秋和《標高435.5m》09:01→鹿教湯温泉10:21~鹿教湯車庫(行)
千曲バス [5]鹿教湯線、¥500、31.0km

下秋和にて
千曲バス 鹿教湯車庫行

先頭のバスが乗車予定の鹿教湯行だったので、これに乗り込む。後続のバスは追い越したりせずに、こちらの乗車を待っている。後ろのバスを見ると行き先は「青木」、その後ろは「町吉田」と表示されていた。後日調べてみると、9時台はこの3方面*1のバスがほぼ同時刻*2上田駅まで続行するダイヤになっていた。下秋和上田駅間はそこそこ距離があるので、続行運転にしないで20分おきに走行すれば良いのになんて思ってしまうが*3、駅での接続とか運転士の勤務上の都合とかいろいろ事情があるのだろう。

ちなみに上田市内を走行するバスはQRコードを用いたキャッシュレス決済の利用も可能*4だが、このバスで利用していた人は見かけなかった*5QRコードを用いたキャッシュレスの場合、専用のアプリをインストールしたり、QRを2度読み取らせる必要があったりと、ちょっと手間がかかりすぎるように思っていて、今まで使ったことはない。

上田駅では8人が乗車し、先のイオン上田前までの区間がこのバスの最多乗客(13人)となった。朝ラッシュを過ぎた時間ではあるが、制服姿の高校生も数人乗車している。丸子駅前まではほぼ1時間に1本運行されている路線だけあって、こんな時間帯でも利用者は多いようだ。しばらくは乗ったり降りたりを繰り返して進むが、乗客は大屋駅が最後、以降は降りる一方となる。

大屋駅からは南へ進路を変える。ここで越える千曲川はこの旅最後の渡渉になるはずだ。新潟県信濃川から数えて計15回、ずいぶんと絡み合ってきたもんだと思う。しばらく行くと「次はホッカイドウ」とのアナウンスが入ってドキッとするが、漢字で書くと「北街道」、おそらく北国街道のことだろう。丸子の市街地に入るとまとまった降車が続き、中央病院前中丸子沢田の停車で乗客は自分一人になってしまう。

バスは丸子駅前*6まで進んだのち、今度は西方向へと向きを変えて走り始める。丸子駅前まで乗り入れていた鉄道は上田交通だったが、現在乗り入れているバスは上田バスではなく千曲バスになっているところが面白い*7。だからといって上田バスと千曲バスの関係が悪い、ということはなさそうで、上田市内ではすれ違った両社の運転士が互いに手を挙げて挨拶しているのを見かけた。最近はこういった挨拶を廃止するバス会社も多いが、バス会社に関係なくあいさつを交わす姿は良い習慣だと個人的には思っている*8

丸子から鹿教湯にかけては、個人的に何度か車でも通った区間を進む。最近はバイパスが整備されつつあるが、基本的にバスは旧道を進む。旧道沿いには、昔、三才山トンネルの通行券*9をよく買っていたコンビニが閉店になっていたりと寂しくなってはいたが、集落と田んぼと山並みのバランスが好きな道だ。乗客が自分だけというのはちょっと残念ではあるが*10

鹿教湯温泉 文殊の湯
鹿教湯温泉 文殊の湯

丸子駅前からはおよそ30分で鹿教湯温泉に到着する。寂れた温泉街ではあるが、好きな温泉だ。次のバスまであまり時間はなかったが、文殊の湯でリフレッシュした。


*1:バスの並んでいる順に鹿教湯線、青木線、祢津線。

*2:鹿教湯線のみ1分早い。

*3:実際、駅前までの区間で鹿教湯線のバスには9人の乗客があったので、利用者がそこそこ多い区間ではないかと思う。

*4:上田市内の路線バス・上田電鉄・別所線がキャッシュレスで利用できます! - 上田市ホームページ」を参照。乗車した千曲バスだけでなく、上田バスや東信観光バス、上田電鉄の別所線でも利用できるとのこと。

*5:ただし、「紙カード式」の回数券(カードに印字されたQRコードを読ませる方式)を利用している人はいた。

*6:かつてあった丸子線の終点「丸子町駅」の跡地。wikipedia:上田丸子電鉄丸子線が詳しい。

*7:前掲注によると、1995年に撤退したとのことだ。

*8:他の地域だと、ずいぶん前の話だが、島根県松江市内がそんな感じで、バス会社に関係なく路線バスがすれ違うと運転士同士が手を挙げていた記憶がある。

*9:2020年8月まで、三才山トンネルは有料道路だった。

*10:なお、上田方面へ向かうバスを2本見かけたが、どちらも数人利用者が乗っていたので、鹿教湯方面の乗客がないのは単に時間帯の関係であろう。