2021.08.08-14 富山県内のバスに乗る8

トイレから戻ってくると、帰りのバスにはすでに行列ができていた。乗れないことはないだろうと帰りのバスの予約は入れていなかったので少々焦るが、行列は15人程度なので乗れないようなことにはならなそうだ。

2021.08.09[Mon]
折立08:50→有峰口駅前09:40
富山地方鉄道 富山-有峰線、¥2,700、22.0km

折立にて
富山地方鉄道 有峰口駅前行

折り返しのバスは有峰口駅行となる。有峰口駅から電鉄富山方面は電車利用となるが、この場合はバスの2,700円に電車の1,040円で計3,740円と、通しでバスに乗るよりは若干安く設定されている。ちなみに富山駅前から有峰口までバスを利用した場合は1,400円であり、電車よりは割高になっている。「夏山バス」ということで、金額設定が高めになっているのかもしれない*1。なお、有峰線のバス乗車券は今年から廃止になったとのこと。乗車券があったこと自体知らなかったが、なくなったと聞くと寂しいものがある。

利用者は基本的に、というか自分以外は登山者。当便を予約した人よりも、予約なしの人や1本遅い便*2からの変更を希望する人の方が多かった印象。発車オ~ライネットからなら予約だけでなく運賃の先払いも可能なようで、領収書を見せて乗車する人も見られたが、領収書の写真で支払証明をしようとしている猛者もいた*3電子帳簿保存法的には大丈夫みたいだけど、対外的にはまだ通らない話じゃないかな、なんて思いつつやり取りを聞いていたが、案の定車掌は困っていた*4。他にも、どうしても前の方に座りたかったのか、「荷物用」と書かれた座席から注意を受けても動かない人とか*5、登山者にもいろんな人がいるもんだ。

バスは20人を乗せて定刻に出発した。が、5分ほど進んだところで、2名が忘れ物をしたとのことで急遽降車する。運賃の払い戻しとかはなかったが、この次の便*6も同じバス・担当者で運行されるのだろうから、問題はないのだろう*7。ちなみに忘れ物はテントのポールらしい、確かになくなったら困るものだ。

バスは来た道を順調に下る。行きと同様、途中での乗降はなかったが、有峰湖展望台では(サイトには経由するバス停として書かれていないのにもかかわらず)律儀に停止した。ちなみにバス停はあった。バス停は廃止済だが、連絡が伝わらずバス停が配置されてしまい、そんなバス停に気づいた運転士は反射的に停車した、そんな感じでもあった*8

帰りの方が谷側の車線を走るということで、乗車時にはドア側の座席をちゃんと確保し、深い峡谷を眺めながら進む。後ろの席に座った方が独り言で「むっちゃこわい」と口に出すほど、ガードレールギリギリに運転する運転士は見事だし、左右に揺れる中で徴収した運賃を確認する車掌もプロだ。そういえば有峰口駅の広場って狭かったような、そこでも何か見せてくれるのかな、なんて期待していると、駅手前のT字路からバックで駅前へアプローチ、切り返しもなく一発で駅前にぴったりと寄せた。いろいろ楽しめた有峰往復となった。

有峰口駅前にて
有峰口駅前到着直後の夏山バス


*1:以前、「南から北へ」の移動中にもそんな設定を見かけたことがあった。「2019.08.11-13 departure1」参照。

*2:折立発はこのバスのほかに、12時発の富山駅前行がある。

*3:「地元で手続きしたので(領収書は)手元にはない」との由。出発前に手続きを済まして領収書を置いてきたのか、出発後地元にいる人に手続きを依頼したのかは分からなかった。

*4:結局、電話で地鉄の事務担当者に支払の確認をしてもらって、事なきを得たみたいだけど。

*5:2度目の注意と車掌が手に持った荷物を見て、しぶしぶといった表情で席を移動していた。

*6:前述の12時発のバス。

*7:乗車の際は予約なしの人も氏名を控えていたので、それで確認するものと思われる。

*8:なお、オフシーズンは有峰口駅にバス停を保管しているようで、首の折れた有峰記念館前バス停が置いてあったのを後で確認している。