2021.09.25 富山県内のバスに乗る43

地鉄のバス停は離れたところにある
ひみ番屋街とぶりかにバスのバス停

ひみ番屋街に到着したのはちょうどお昼。まずは食事ということで、さほど混んでいなかった回転寿司に入る。コロナ禍のせいか寿司レーンは動いておらず、基本はタブレット注文となる。寿司ネタが大きめなのが売りなのかもしれないけど、シマアジとか厚切りすぎて食べにくいものもあった。まあ、観光客向けだからこういう方が喜ばれるのだろう。

帰りのバスの出発は16時前、なので3時間半は時間を潰す必要がある。ということで、番屋街ならびの氷見温泉総湯へ。観光客はあまり立ち寄らないようで、風呂は空いていた。露天風呂で1時間ほど出たり入ったりを繰り返す。ここは温泉以外にぬるめの炭酸泉があって、これが長湯してものぼせないのでけっこう好きだ。入浴後にテレビを見ながらビールを飲んでだらけていると、あっという間に帰りの時間。十津川村営バスの迫西川線に乗る番組*1の続きが気になるが、総湯を後にした。

2021.09.25[Sat]
ひみ番屋街15:45→富山駅前17:10
富山地方鉄道 ぶりかにバス、¥1,020、40.3km

ひみ番屋街にて
富山地方鉄道 ぶりかにバス 富山駅前行(中央奥)

ぶりかにバスのバス停は、加越能バスの停まるバス停から若干離れた場所にある。バス停のデザインも、通常の地鉄バスのバス停とは若干異なっているのが面白い*2。ちなみにこれから乗るバスは、上記写真の中央奥に映っているワンボックス車だ。

ひみ番屋街にて
バス停にやってきたぶりかにバス

加越能バスのひみ番屋街線が出発した後に、ぶりかにバスがやってきたので乗り込む。座席は革のシートのようだが、シート以外の車内設備は黒部地区の生地循環線*3と同様に放送あり・降車ボタンなしのパターンだ。ということで、乗車後に運転士から行き先を聞かれることになる。このやりとりがどうもバスっぽくなくて、ジャンボタクシーに一人で乗ったような気分になるのだけれど、ワンマンになる前のバスは車掌が聞いて回っていたわけで、そう考えると先祖返りしただけなのかもしれない。

黒革仕様の座席
ぶりかにバスの座席

ぶりかにバスは以前1度利用したことがあり、そのときの車両は観光バスタイプだった。確か朝の9時くらいに富山駅前を出るバスが運行されていたときで、終点のひみ番屋街まで利用したが利用者は自分だけだったと記憶している。2021年10月のダイヤ改正で運行本数が1~2本増えるとのことだが、小さい車体でもいいからもう少し本数が増えないと利用しにくいよなあという感想は変わらない。ただ、今後は全便が富山駅前発着となるのは良いと思う。運用上の都合だとは思うけど、ひみ番屋街新湊きっときと市場間の区間便とか、利用者側から見たらちょっと意味不明だったので。

利用者は自分だけでひみ番屋街を出発する。すぐに氷見漁港前を通過し、しばらくは海沿いを走る。天気が良くて風があったためか、海岸にはサーフィンを楽しむ人たちが多く出ていた。島尾付近まで海岸を走ったのちにいったん内陸にルートを取るが、雨晴付近ではまた海沿いとなる。そこそこ知られた景勝地ということもあって、道の駅には県外ナンバーの車も多くみられた。伏木でも海沿いを走る。基本的には加越能バスの伏木循環の東ルートをトレースして進み、その後は伏木万葉大橋を経由して新湊へ入っていく。

新湊きっときと市場にて
新湊きっときと市場のぶりかにバス

射水市に入ると、バス停があるためか海沿いルートはお預けとなり、街中にあるクロスベイ新湊川の駅新湊を経由する。その後はふたたび海沿いに出て新湊きっときと市場、5分ほど停車しますと肉声でアナウンスがあり、降りようとしたところに「5人ですけど大丈夫ですか?」と車外から声がかかった。意外にもここから乗客があるようだ。

「これがバス?」なんて声も聞こえる中、家族と思われる5人*4が乗車し、一転して車内は騒々しくなる。「5人ですけど大丈夫ですか?」という聞き方から、来るときはぶりかにバスに乗車していないと想像がついたが、どうやってきっときと市場にたどり着いたのは不明、万葉線の東新湊から歩いたのだろうか。家族がバスで移動する、なんてのも県内在住だったらほぼ見かけないので、都会からきた旅行者だろう。ともかく、乗客があるのは良いこと、とポジティブに受け取り、車内でマスクをせずに缶ビールを飲み続けたことも気にしないことにした。

海王丸パークを通過すると、あとは富山駅のみ。新湊大橋を越えて、本郷から国道8号を経由するルートで進む。新湊地区から富山駅まではぶりかにバスだと510円で行けるのに、11系統の路線バスだと1,000円前後かかってしまうのはちょっと矛盾しているよなあ、なんて思うが、観光客相手とは言え富山~新湊で1,000円だったら利用する人はいないだろう。

バスは田尻の「八町米」交差点を右折して市街地へと入る。神通川は富山北大橋で越えるが、おそらく利用者がないときは駅前まで行かずにこのまま車庫に直行するんだろうなあ、なんて想像が膨らむ。長距離にもかかわらず、バスはほぼ定刻で富山駅に到着。以前と比べて日の入りが早くなったことを実感しながら帰宅となった。

富山駅前にて
富山駅前到着直後のぶりかにバス


*1:たぶんテレ東の「ナゼそこ?“酷道”走る路線バス終点の先で…秘境人探し旅SP」だったと思う。

*2:丸の部分に縁取りがないとか。比較対象として栗山バス停を挙げておく。

*3:2021.08.08-14 富山県内のバスに乗る28」参照。

*4:父、母、兄とその嫁、妹といった組み合わせに見えた。