2021.08.08-14 富山県内のバスに乗る36

在来線は全滅だが、北陸新幹線は通常通り
富山駅新幹線改札口の運休地図

最終日は土曜日。新幹線の改札口では、北陸新幹線以外は動いていないことを地図で分かりやすく示していた。本日、鉄道での移動は予定していないので影響はないが、どうも不安になる事前運休対応だ。

アルペンルート(信濃大町~扇沢)運休と有峰林道通行止めのお知らせ
電鉄富山駅のお知らせ

時間があったので電鉄富山駅にも立ち寄ると、信濃大町扇沢間と有峰林道の通行止めが掲示されていた。有峰行のバス、早いうちに乗っておいてよかったと胸をなでおろす。

さて、バスだ。まずは昨日は途中で降車した西の番線に乗車する。

2021.08.14[Sat]
富山駅前⑧07:00→富山霊園前07:30
富山地方鉄道 [65]西の番線、¥580(520)、11.4km

富山駅前にて
65系統富山霊園前

昨日と同じ時刻に出発する65系統のバスだが、本日は休日ダイヤということで、富山霊園前行の臨時便となる。ちゃんと行き先に「富山霊園」と書かれていて、雰囲気が出ていて良い。インターネット上で地鉄バスの斎場前行のバスが珍しいと話題になるけど、文字列的にはこっちの方がもっと先の世界へ連れて行ってくれそうなバスだ。

ルートは通常の斎場前行と同じルートで、末端が異なるのみ。このバスは大場を経由しないので系統番号が65になる、これも前乗ったときと変わりはない*1。ちょっと変化したかなと思うのは、地鉄バス同士がすれ違っても手を挙げて挨拶を交わさくなったこと。ちょっと前にこの慣例を止めるという(富山ではない地域の)バス会社のニュースを見た覚えがあるので、業界内にはそんな空気があるのかもしれない。ただ、運転士が自主的にやめたというわけではなさそうで、目線を配ったりしている運転士は少数ながら見かけたので、おそらく「挙手禁止」とかの通達でも出たのだろう。まあ、くだらない話ではある。

富山駅からの乗客は3人で、富山霊園前までこの状態が続く。自分じゃない残りの2人は親子連れのようで、どうやらちゃんとした(?)墓参り目的の乗車のようだ。臨時便、しかも土曜日朝早くの下り便ということで、乗降もなくバスはスムースに進む。霊園行の運行期間は今夏の場合は3日間。春と秋も運行していた気がするので、年間を通しても乗れる期間はわずかだが、ちゃんと行き先を用意してあるのと、車内放送も対応済なのは素晴らしいと思う。

親子で乗車したお婆さんの方が、バス乗車中に何かメモをしていた。以前、バスに乗っていた人が書いていたメモが目に入ったとき、俳句でびっしり埋まっていたことがあったので、そんなタイプの婆さんかな、と思ったら、どうもバス停アナウンスの度にメモを走らせている。どうやらバス停を記録していた模様、自分と同じタイプの人間だった*2太田あたりまで来ると、液晶モニターへの表示パターンを理解したのか*3、2つ先のバス停名まで先回りしてメモするようにまでなっていた。

路線名となっている西の番で左折すると、終点の富山霊園前。特に用のない自分と用がありそうな親子連れが降りる。折り返すバスが来るまで約30分、霊園を観察する。まず興味を引いたのは、霊園が広いせいか、自分の家の墓の前まで車で直接アクセスできるようになっている点。墓苑では車を停める場所があって、そこから墓所までは(それっぽい桶とかを持って)歩いていくイメージがあったけど、ここでは自家用車でのダイレクトアクセスがスタンダードだ。墓石も縦長のタイプが少なく、横長の墓石が多い。これは、霊園内で高さの制限があって、それに影響を受けているような気がする。墓石に刻まれている文字も「○○家之墓」とかでなく、「南無阿弥陀仏」が多い。これは浄土真宗が多い北陸ならではと言える。

……と、観察をしてみたが、ものの5分で飽きる。とりあえず雨のしのげる霊園の管理事務所の軒下でしばらく時間を潰した。

富山霊園前にて
富山霊園前バス停と回送で出発するバス


*1:なお、以前は富山駅前行に乗車している。斎場前からの乗車は「2018.01.02-07 年末年始ふり~きっぷ27」を、大場からの乗車は「2018.01.02-07 年末年始ふり~きっぷ2」をそれぞれ参照。

*2:いや、さすがに自分はすべてのバス停をメモするようなことはしていない(あとで調べられるし)。乗降のあったバス停と人数、時間調整停車のバス停などを記録している。

*3:次のバス停のアナウンスが入る際、モニターには「次のバス停名を大写し」~「その先のバス停名とバスの終点を表示」~「運賃表の表示」が順に表示される。