2021.08.08-14 富山県内のバスに乗る25

バスは出発10分前に到着した。アルペンライナー、距離も時間も運賃も県内完結路線では最長・最高額の路線バスにこれから乗る。

2021.08.12[Thu]
宇奈月温泉08:50→室堂11:55
富山地方鉄道 宇奈月-室堂線(アルペンライナー)、¥4,700、99.8km

宇奈月温泉にて
富山地方鉄道 室堂行

運転士にチケットを渡して乗り込む。さすがに1人くらいは他に利用者がいるだろう、と思っていたが、予約は自分のみらしく、大型バスは独り占めできるらしい*1。室堂の天気は曇り、立山有料道路の雨量規制は出ていないとのことで、室堂まで無事に行けそうだ*2

宇奈月温泉バス停を出発すると、いったん駅方向へ進んでから黒部川沿いに下っていく。雨の勢いは弱くなったものの、依然降り続いている。次のバス停は黒部宇奈月温泉駅、9時15分くらいには着いた。出発は25分なので10分ほど待機するが、乗客はない。停車中に到着した新幹線もなかった*3*4。ここでいきなり10分の時間調整が入るのなら宇奈月温泉を10分遅れで出発しても良かったのでは、なんて思う。

黒部宇奈月温泉駅にて
黒部宇奈月温泉駅停車中のアルペンライナー

なお、バスが黒部宇奈月温泉駅に着いたたのとほぼ同時に、新黒部の駅に宇奈月温泉から電車が到着したが、これは立山直通の特急列車だったと思われる*5。この列車は宇奈月温泉駅を9時ちょうどに出発し、立山駅には10:34に到着する。その後順当に乗り継げれば室堂には11時50分到着とアルペンライナーとほぼ変わらない。運賃を比較すると、鉄道利用の場合は室堂まで合算すると5,300円になり*6バスの方がお得で、面倒な乗り換えもなく室堂へ直行できる。なのに利用者は自分以外いないというのは悲しい話だ。

バスは黒部インターチェンジから立山インターチェンジまで高速道路を経由する。途中、魚津のバス停にも寄るが無人、これでバス独り占めが確定する*7。高速道路を降りると、有峰バスと同様に立山あるぺん村で休憩。あるぺん村本体も営業中だったので、今回はそちらのトイレを借りた。

あるぺん村出発は10時25分、料金所のある桂台は10時45分くらいに通過となる。出発前に運転士が確認したとおり、料金所付近の路面は乾いている。桂台からは割と険しい道を一気に登って高度を稼ぐ、一般車では通行できないルートを進む。対向車はほとんどなく、室堂へ上がっている観光バスも少なそうだ。美女平で高原バスのルートに合流するが、滝見台や弥陀ヶ原、ソーメン滝などのポイントはちゃんと運転士が押さえていてくれて、乗客1人なのに適宜解説や徐行をしてくれた。まさに至れり尽くせりだ。

ソーメン滝
ソーメン滝

天狗平を越えると、室堂はもうすぐ。結局11時45分には室堂に到着、鉄道経由よりも早く到着する結果となった*8。乗り換えなし、運賃安い、室堂到着もちょっとだけ早い(こともある)とメリットばかりだが、乗客が1人だけというのは返す返すも残念な感じだ。


*1:さすがにそこまで運転士は言わなかったが、「横1列はご自由にどうぞ」くらいの説明はあった。たぶん「どちら側の景色でも堪能できるよ」という意味で言ったのだと思う。

*2:運転士の話では、一昨日(8/10、平野部でも山側では強い雨が降っていた日だ)は雨量規制で桂台~美女平間が通行止めになったとのこと。

*3:ホームから聞こえるアナウンスで判断。後日確認したところ、バスに接続する新幹線は、東京方面からは8:58、金沢方面からは9:01だった。

*4:なお、通過する新幹線の音は2度聞いている。

*5:時刻表では新黒部9:17発となっている。

*6:地鉄電車が2,140円、ケーブルカーが960円、高原バスが2,200円。

*7:サイトには明記されていないが、運賃表の記載の有無で魚津までが乗車専用、弥陀ヶ原室堂が降車専用と判断できる。

*8:実際に美女平からの高原バスは、当方が室堂ターミナルで一息ついたくらいに到着した。