2022.04.30-05.07 南から北へ256

展望台が目を引く道の駅
道の駅おうむ

興部に引き続き雄武のバス停も道の駅に併設されている。他にAコープも並んでいるが、どちらもこの時間では営業していない。自販機で缶コーヒーを購入して飲み干すと、ゴミ箱が見当たらない。どうやら最近増えているごみ箱撤去の時流*1に乗っかった道の駅らしい。道の駅はごみの持ち込みが多くて処分が大変なのかもしれないが、せめて自分のところから出たごみの処分くらいはできるようにしてもらえないかなあと思う。自分が作り出したごみは持ち帰るという考えも分かるけど、自動車で移動している場合と公共交通機関で移動している場合とでは、その難易度が格段に違う。結局、空き缶は道の駅おうむから持ち出しとなって、他の自販機のごみ箱への持ち込みとなった。

2022.05.05[Thu]
国保病院前(発)~雄武08:40→枝幸ターミナル09:50
宗谷バス 音標・雄武線、¥2,030、52.9km

雄武にて
宗谷バス 枝幸ターミナル行

ここも30分弱で次のバスとなる。乗車したのは興部からのバスでも見かけた外国人2人と旅行者1人。外国人が1人減ったのは、先ほどのバスで運賃箱に誤投入した人が乗らなかったから。おそらくこの後返金してもらいに戻るのかもしれない。ちょっと不憫だ。

8:40と17:40の1日2本
雄武バス停 枝幸方面の時刻表

ここから枝幸までは1日2往復の路線となる*2。今乗ったバスを逃すと次は9時間後、それも2往復しかないので始バスの次は終バスだ。長万部から乗ったバス*3よりはましだけど、バス利用がしんどい区間であることは間違いない。バスの接続が良いのだけが救いだ。

後部座席がロングシート状になっている
宗谷バス 枝幸ターミナル行の車内

バスの座席配置は少し変わっていて、前方は前向きのシートが並んでいるのに対し中扉の後ろ側の座席が向かい合わせ配置となっていた。横向きのシートが若干豪華な感じもあるので、真ん中にテーブルを置いたらサロンシートにもなりそうな雰囲気もある。車内後部が横向きシートというのは都市部のバスではありそうなスタイルだが、日本最北端を営業エリアとするバス会社で見かけるとは思わなかった。たぶん都市部のバス会社から購入した中古車なんだろうが、それでも珍しい座席配置だと思う。

雄武を出ると、引き続き国道238号を北上して進む。雄武の隣りの集落である元稲府では国道から逸れて集落内を経由するが、それ以外の集落では寄り道はなかった。雄武町最後の集落である幌内で外国人が降りると、車内は一気に静かになる。乗客は同好の士と思しき2人のみ。どこまで同行となるかは気になるところだが、あまり意識しても仕方がないので気にしないことにする。たぶん向こうも同じように思っているだろう。

雄武のあたりでは薄日が差していたものの、いつの間にか空は重い雲に支配されていた。郡界バス停は枝幸町側にあって、雄武町から枝幸町へとバスは進んでいく。枝幸町最初の集落である音標で1人、南中学校前ではさらにもう1人と、「郡界」をまたぐ利用はないものの、それぞれの町域での利用者はあるようだ。またこの辺でエゾシカの姿を初めて目撃した。シカは牧草地で悠々と草をはんでいた。

海
バスの車窓のオホーツク(長沢前付近)

海岸線側はオホーツク海、内陸側では廃線跡*4と眺める対象を切り替えながら車窓を楽しんでいると、街が見えてきた。カーディーラーだのセイコーマートだの、久しぶりに感じる賑やかさだ。枝幸ターミナルで降りると小雨っぽい天気、本当に北海道の天気は変わりやすい。


*1:東京メトロのごみ箱一斉撤去からの流れ。テロ対策だったり感染症予防だったり、はたまた処理費用だったり。

*2:なお、途中の郡界から枝幸ターミナルは他に区間便が2往復ある。

*3:あちらは1日1往復で日祝日運休だった。

*4:もしかしたら未成線かもしれない。