2021.05.05-07 金沢→長岡2

井波からは高岡駅前経由で富山へと抜けるルートもあるが*1、面白味がないので、山越えで富山へ向かう。昼食で寄ったショッピングセンター・アスモでは、もう一つの目的としてなんバス1日券の購入というのがあったが、販売所の協働のまちづくり支援センターは祝日ということで開いていなかった。バス車内でも購入できるが、得になるのはわずか10円なので、あきらめる。

旧井波駅舎
旧井波駅舎

風が強く、傘がおちょこになってしまうので、差さないままバス停へと戻る。バス停には待ち人が2人いたが、ともに金沢行のバスで去っていった。前述の高岡駅前行のバスも通過し、いよいよ寂しくなってくると、ようやくなんバスがバス停の前に移動してきた。

2021.05.05[Wed]
井波13:20→利賀市民センター14:02~阿別当(~大勘場)*2(行)
南砺市 なんバス 利賀井波線、¥210、23.0km

井波にて
南砺市 なんバス 阿別当

バスはワンボックスタイプ。座席はサッカーのフォーメーション風に言うなら「4-3-3-2」といった感じか*3。5,6年前に富山~高岡間のバス移動に凝ったことがあって、そのとき以来の利用となる。なんバスの中では数少ない土日祝日運行の路線*4で、旧利賀村ライフラインともいえるバスだ。

乗車すると「どこまで行かれますか」と確認が入る。放送設備がないゆえの確認だ。利賀市民センターでバスを乗り継ぐ旨を伝えると、次のバスも同じ運転士とのこと。以前逆方向で利用した際は、同様の説明をしたところ、「(利賀市民センターは)何もないところなので天竺温泉で乗り継いでは」と提案されて、そちらで乗り継いだ覚えがある。その時は2月の休日ということもあって、極寒の地での2時間待ち(しかも外だ)は生命に差し障るという気遣いだったのかもしれない。

バスはアスモ南砺市民病院を経由するが、利用者はなし。国道156号に出ると小牧ダムの手前で左折、国道471号の単独区間に出て、利賀村への道へと入る。小牧ダム直下の湯谷地区を越えたあとは人の気配のない山道をくねくね進む。以前はよくドライブでこんな山深いところまで行ったりもしたが、最近はてんでご無沙汰で、オレンジ色のスノーシェッドが妙に懐かしいものに見える。今回はバス移動なので、これまでのドライブではできなかった、走行中の眺めを楽しみながら移動する。

道は最初の方で一気に高度を稼いだのちは、ほぼ平行移動で利賀村内を進む。利賀の中心部付近以外では人家はほとんど見当たらないが、たまに電柱が道の上方・下方に伸びていくのが見えるので、付近に集落がある(もしくはあった)のが分かる。利賀の郵便局を過ぎると、旧利賀村役場である利賀市民センターはすぐ。農協前にあるバス停で降り立つと、バスは終点目指して去っていった。そして、すぐに静寂が訪れた。

利賀市民センター(左)と農協(右)と自販機右にバス停
利賀市民センター(左)とJAとなみ野利賀支店(右)

祝日なので、市民センターをはじめとした施設はすべて閉まっている。西側に道を下ると公衆トイレがあったので用を足すと、あとは次のバスが来るまでやることがなくなる。約50分、自販機でコーヒーを購入してちびちび飲みながら時間を潰す。山間部にいるせいか、平野では猛威を振るっていた強風はあまり感じられない。雨も少しは小降りになってきているように思える。『よつばと!』の風香が言った「“何もない”があるのよ!」のセリフが脳内をめぐる中、次のバスを待った。


*1:この時間帯だと、井波13:12→14:31高岡駅前14:45→富山駅前15:37となる。

*2:別当より先の区間はデマンド運行となる。

*3:最後列より順に4席・3席・3席・2席という意味。運転席および助手席のラインは含めていない。

*4:他には福光~城端~桜ヶ池間の城端さくら線くらいだ。