2024.04.27-30 標高差2,721m 44

池田駅前にて
池田市という町

池田では30分ほど時間がある。まだ腹は減ってないので、ここでの食事はやめにして先へ向かう。池田市は何かと誇るものが多いようで、駅前には「インスタントラーメンのまち池田」「卓球のまち池田」「落語のまち池田*1「世界一信号をまもる町 池田市」といろいろ掲げられていた。それにしても、世界一とは大きく出すぎているような気もするが、「信号機を破壊しない」という意味なら間違ってなさそうな気もする。同率1位タイの自治体が沢山ありそうだけど。

2024.04.28[Sun]
阪急池田駅《標高23.3m》12:31→牧13:18~希望ヶ丘四丁目(行)
阪急バス [126]北大阪ネオポリス線、¥710、17.4km

阪急池田駅にて
阪急バス 希望ヶ丘四丁目行

次は本日一番楽しみにしていた路線だ。大阪府北部の山間部へ向かうバス、それがけっこう都会な池田駅から出ているところが魅力的で、景色の移り変わりが楽しめそうだ。阪急池田駅からは23人が乗車した。最後部の席は山へ向かうには似つかわしくない大学生風の若者がグループで乗車して話し込んでいる。就活が終わった話をしているところから4年生だろうか、サークルの仲間なのか同じゼミのグループなのかまでは分からなかったが。

定刻に出発し、しばらくは池田市街を進む……と思ったが、2つ目の中橋で市街地は終わり、以降は畑と住宅が並ぶ典型的な郊外の風景となる。バスは猪名川、そしてその支流の余野川に沿って遡上していく。郊外へ向かうバスということで、基本的には始発バス停を出発した後は乗客がどんどん減っていくパターンが多いが、減少速度はよくある郊外路線よりも緩やかだ。けっこうな山奥まで行くバスだからかもしれない。

だんだん谷が狭くなってくると久安寺に到着し、ここでちょっと時間調整が入る。(自分の中では)「関西」のイメージぴったりのおっちゃんが「駅行くバス停はどこやねん」(関西弁はイメージ)と運転士に聞いてくると、運転士は黙ったまま後方を指差しする。「ないやんけ……(道路横断後)おお、あったあった」といったやり取りを微笑ましく聞く。学生の集団はこれからバーベキューに行くようで、バスの揺れに合わせて酒瓶同士が袋の中でぶつかる音が時折聞こえてくる。ワインでも買い込んだのだろう、車内で瓶が割れたら大事だが、幸いそんなことにはならなかった。

久安寺を出発すると人家が途切れる。しばらく渓谷沿いに上っていくと、突然谷間を覆うようなインターチェンジが見えてくる。新名神箕面とどろみインターだ。「箕面」を名乗っているように、先ほど人家が途切れたあたりで池田市から箕面市に変わったようだ。また、「とどろみ」というのも付近にある集落「止々呂美」に由来している。止々呂美では集落内の旧道をバスは進む。止々呂美ふるさと自然館前を通過してから現道へ合流する際、車両感応式の信号が反応しそうにない位置で停車して信号を待つワンボックス車があると、運転士は無言で降りて歩行者用の押しボタンを押下して車内へと戻る。さきほど久安寺での案内もそうだが、運転士の行動が何かとクールだ。

止々呂美地区を抜けると今度は豊能町へ入る。高山口でようやく件の大学生グループが降車した。近くには確かに混み合うキャンプ場が見える。GWに入ったばかりということで、開いたドアからキャンプ場の浮かれた声が聞こえてきた。現に自分も路線バス車内で地味に浮かれてはいる。

豊能町役場のある余野でもまとまった降車があり、いよいよ車内は6人になる。この余野でも若干の時間調整の停車があった。長距離路線ということでダイヤは余裕をもって設定されているようだ。余野から先のまではバスが単純往復する区間。途中の南ノ谷で2人降りた後、ようやくに着く。転回場にバスが停車すると、自分を含めて2人が降り立った。バスはここでも時間調整をするようだった。

牧バス停
牧バス停


*1:写真に写っていない残りの1面に書かれていた言葉。