2021.09.25 富山県内のバスに乗る42

新港東口~越ノ潟間は、橋を歩いて渡るのも渡船で新港を横断するのもすでに経験している。なので、寄り道せずに越ノ潟駅へと向かう。

2021.09.25[Sat]
新湊大橋西桟橋口…越ノ潟/徒歩、0.2km

西側より撮影
新湊大橋

駅に出る直前にある踏切に引っかかって、高岡駅行の万葉線を1本逃すが、これは予定通り。越ノ潟に着くと、ちょうど渡船も出ていったところで、人気のない静かなターミナルになっていた。きときとバスが1台待機していたが、船にも万葉線にも接続しないタイミングで出ていく。陽射しは強くて空は夏のようだが、気温はさほど高くなくて風があるので心地よい気候だ。

やがて渡船と万葉線が到着すると、一気に賑やかになる。「ドラえもん乗りたい!」と駄々をこねる子供を横目に万葉線に乗り込む。

2021.09.25[Sat]
越ノ潟10:22→新能町10:48 万葉線、¥400

越ノ潟にて
万葉線 高岡駅

ということで、やってきたのはドラえもんトラム。小さい子供を連れた利用者が多いのもそのせいだろうか*1先ほどのきときとバスで見かけた人も乗ってきたし、そのバスを新港東口で降車したおじさんも渡船経由で越ノ潟にやってきて合流となった。子供が多いせいか賑やかな車内のまま電車は出発する。

車内も青で塗装されている
ドラえもんトラムの車内

車内にもドラえもん関係のキャラクターやひみつ道具が描かれていた。車内にいたドラえもんのぬいぐるみにはマスクがつけられていたりと、ご時世に合わせた対応もされている。ただ、さすがに降車ボタンを指して「どくさいスイッチ」なんて悪ふざけはなかった。……自分が担当だったらやってしまいそうだけど。

この後は氷見へ向かうので、米島口で加越能バスに乗り換える手もある。時間を調べると万葉線と同時刻で出発する氷見行のバスがあった。乗り継げるのだろうかと眺めていると、タイミング的には乗り継げそうな感じ、バスの運転士が見ていてくれれば間に合いそうに見えた。今回は別のバスに乗りたいので、新能町で降りて氷見線に乗り継ぐ。

2021.09.25[Sat]
新能町…能町/徒歩、0.4km

JR氷見線 能町駅
JR氷見線 能町駅

万葉線高岡駅まで乗って、そこで氷見線に乗り継ぐことも時刻表上はできそうだったが、乗り換え時間がわずか3分だったので、新能町~能町で乗り継ぐことにした。新能町の電停には、能生町までの案内図が掲示されていたので、同様の利用をする人もいるようだ。まあ、地図が必要なほど難しいルートではなく、新能町電停に挟まれた交差点を東に向かえば良いだけだけど。

能町駅にて
踏切から見た能町駅構内

以前は貨物の取り扱いも多かった能町駅は、広いヤードが残された寂しい駅となっていた。一応、1日1往復の貨物列車はあるようだが、能町での取り扱いはすでにない。以前、如意の渡し*2に乗りに来たときは伏木駅でも貨物の入れ替えをやっていたので、(当時の能町駅に対する記憶はないが)そのころなら能町駅もまだ活気があったのだろう。

2021.09.25[Sat]
能町11:20→氷見11:40 JR氷見線、¥240

能町にて
JR氷見線 氷見行

氷見線ディーゼルカーで氷見へ向かう。座席は半分くらいが埋まっていた。想像していたより利用者が多く、特に若い女性が多く乗車していたが、海が見えたとたんにそちらを向いたり写真を撮り始める人が8割くらいだったので、観光客が多かったようだ*3。一応この週末までは富山県も蔓延防止等重点措置が出ているはずなんだけど、飛び石で祝日があった1週間の週末ということもあってか、観光で富山に来た人も多いみたいだ。県内在住とはいえ、自分もそんなタイミングで移動しているので、あまり人のことは言えないが。

2021.09.25[Sat]
氷見駅前11:48→ひみ番屋街12:00
加越能バス ひみ番屋街線、¥100、2.7km

氷見駅前にて
加越能バス ひみ番屋街行

氷見駅からはバス。万葉線ドラえもんトラムだったけど、氷見の加越能バスは怪物くんバスだ。車内設備は一通り揃っているバスだが、運賃が100円均一なのに両替機は通常の路線バスのものを使用しているため、「10円玉が不足しているので、崩したときは10円で払って!」的なことが書かれていた。

利用者は10人。キャリーバックを連れた関西弁のおばちゃんや氷見線の車内でも見かけた若い女性など観光客ばかりだが、ひみ番屋街行という観光客向けの路線なので仕方がない。比見町で2人が降りたけど、貪瞋癡のラーメンが目的だろうか。もしそうなら、バスが橋を渡るときに20人くらい外で待っていたのを見かけたので、ちょっと不憫に思えてきた。


*1:なお、ドラえもんトラムの運行スケジュールは万葉線のトップページで公開されている。

*2:伏木万葉大橋ができる前に運航されていた、小矢部川河口を横断する渡船。前述の橋の完成に合わせて廃止済。

*3:そもそも、氷見の人が高岡へ公共交通機関を使って出る場合、路線バスの利用が多いと聞いている。

2021.09.25 富山県内のバスに乗る41

朝の富山駅
朝の富山駅

富山駅では、あいの風とやま鉄道の出札で「とやま1日乗り放題きっぷ(中央エリア)」を購入する。「中央エリア」とあるが他の地域のきっぷはなく、この名称のきっぷは今のところこれ1種類のみだ。金額は1,200円、今回予定しているルートだと元は取れないが、いちいちお金で払うよりは楽だろうし、利用記念として手元に残したいという気持ちもあったので購入した。なお、きっぷのご案内には、払い戻し条件として「未使用で有効期間内に限り購入場所で行います」とあったが、チケッター*1の概念がない市電やバスだけを利用した場合、未使用かどうかを判別する手立てがないような気がする*2

富山駅から先は時間に余裕があるので、マクドナルドでコーヒーを啜って待つ。コンビニコーヒーでもいいのだけど、富山駅にはごみ箱がないので*3、買って飲み終えた後に後悔するパターンに陥る羽目になる。マックの店内は朝から盛況で、徹夜明けっぽい雰囲気の人からこれから観光に向かいそうな人まで、客層はさまざまだった。駅全体でみると人出は少ないように見えたけど、スポットで見ると観光客もけっこう来往しているようだ。

2021.09.25[Sat]
富山駅08:45→岩瀬浜09:09 市電富山港線富山地方鉄道、¥210(180)

黒のセントラム/富山駅にて
市電富山港線 岩瀬浜

マックで時間を潰しきれずに、予定よりも1本早い市電に乗車する。富山駅では10余名が乗り込み、そこそこ混み合った車内となって出発。近くの席に座った人が、各種時刻表のpdfを印刷したものをファイリングして、それを車内で眺めていた。印刷された時刻表の路線から判断すると、しばらくルートが被りそうだ。向かう先が一緒っぽい人がいると分かることはあまりないので、少しドキドキしてしまう。

利用客の多いまま終点の岩瀬浜へ到着する。岩瀬を散策しに来た観光客が去った後も、駅周辺には所在なげにたむろしている人が(自分も含めて)複数いる。おそらく目的は一緒だろう。次の市電が到着し、接続するフィーダーバスが走り去ったあとに目的のバスがやってきた。

2021.09.25[Sat]
岩瀬浜駅09:30→新湊大橋西桟橋口10:11
射水市 きときとバス [17]海王丸パーク・ライトレール接続線、¥500、19.6km

岩瀬浜駅にて
きときとバス 新湊大橋西桟橋口行

9月末で廃止となるきときとバスに乗る。富山新聞の記事で「射水市接続バス廃止 海王丸パーク―岩瀬浜駅 26日まで コロナで利用減」を見かけたので、そんな運行最終週の週末*4に利用しにやってきた次第だ。この路線はずいぶん前に1度だけ利用したことがある*5。そのときの利用者は自分だけだったが今回は7人もいる。先ほどの市電で見たことのある顔も数名乗車している。時刻表をファイルしていた人も勿論だ。

なお、廃止間近の鉄道路線に駆けつけるファンのことを「葬式鉄」というが、バスの場合はどんな呼び名になるのだろうかと気になった。「葬式バス」か? いやいや、それだと自宅から斎場へ向かうマイクロバスになってしまう。「鉄」という表現が白眉なんだろうな、ということに気づくが、バスマニアに対してそういった表現がないのは、認知されるほどファンがいないのか、それとも目立つ悪行がないからか。少なくともそういう表現がないうちは平穏である、ということになるのだろう。

乗車が済むとすぐにバスは出発する。新港東口まではフィーダーバス*6および地鉄バスの新港東口行*7とほぼ同じルートで進むが、富山市内のバス停は岩瀬浜のみなので、四方の中心部は通過せずにバイパスを経由して通過する。地鉄バスの新出町バス停付近で14系統のルートに合流すると、見慣れた道を進むようになる。

射水市内に入るとバス停が現れるようになるが、バス停の間隔が短いせいか終始案内放送が流れるようになる。車内設備は放送・降車ボタンありで運賃箱と両替機はなし、プラスチックのトレイのみが置かれていた。もっとも、利用者はすべて乗り放題きっぷの利用者だったらしく、トレイを介した運賃の授受は見られなかった。

新港東口で時刻表ファイリングおじさんが降りる。おそらく渡船で越ノ潟へ向かうのだろう。渡船場を出ると、バスは新湊大橋を経由してきっときと市場前へと向かう。天気が良いので、橋からの眺めは非常に良かった。きっときと市場前のバス停はなぜか建物正面ではなく駐車場のはずれにあったが、降車客はなし*8。続いて海王丸パークへ向かい、小学生くらいの男の子が乗り放題きっぷを見せて降車していった。

海王丸パークを出ると、次は終点の新湊大橋西桟橋口。降りた5人全員がふたたび所在なげな人に戻る。ただ、やはりこのバスに興味がある人がほとんどのようで、皆さん到着後のバスの写真を撮っていた。バスがしばらく出発しなかったのは、そんな利用者を運転士が察知して、気を利かせてくれたのかもしれない。

新湊大橋西桟橋口にて
新湊大橋西桟橋口到着直後のきときとバス


*1:きっぷで駅の改札から入場した際に押されるスタンプのこと。昔はきっぷの一片にはさみを入れる「入鋏」というイベントだった。

*2:実際、手元に残ったきっぷに使用済かどうか分かる印はつかなかった。

*3:確かトイレくらいにしかなかったと思う。あとは電鉄富山駅の待合室くらいか。このせいで朝の富山駅前バスターミナルにはベンチの下などにゴミが残置されていたりする。ちなみによく見かけるのはスタバのプラスチックカップだ。

*4:この路線は土日祝日のみの運行。

*5:確かそのときは、(すでに廃止済の)加越能バス海王丸パークから高岡に出た覚えがある。

*6:直近だと「2021.08.08-14 富山県内のバスに乗る33」で乗車している。

*7:こちらは「2019.01.04-06 年末年始ふり~きっぷ50」を参照。

*8:なお、この路線は岩瀬浜以外はすべて降車専用バス停となっている。

2021.09.25 富山県内のバスに乗る40

針原バス停
針原バス停

続けて、9月末にもバスに乗ってきたので合わせて記録しておく。自分に時間があったこと、知り合いも暇でバス停まで送ってくれたこと、天気が良かったのと、路線バスの廃止の話が耳に入ってきたこと、などなどが重なって、早朝なのにもかかわらず針原バス停にやってきた。到着時点ですでにバスは待機中。時間もあまりなかったので、慌ててバス停とバスの写真を撮って車内へと乗り込む。

2021.09.25[Sat]
針原07:20→富山駅前07:43
富山地方鉄道 [77]西町経由針原線、¥480(430)、9.0km

針原にて
77系統富山駅前行

77系統の針原線は、通常夕方から夜間にかけての下り便が多く、平日に利用しようとすると遅い時間になってしまうが、休日の朝に1本だけ針原発のバスがある。近い時間帯だと6時50分ケアハウス発*1富山駅前行があるが、針原発はケアハウスを経由せずに宮成口から針原新町へと向かう*2

針原を出発するとすぐに宮成口針原バス停は針原発着のバスのみが立ち寄るところだが、独自区間と言えるルートは皆無に近い。運賃表を見ると、整理券番号は5番がスタートだったので、78系統の済生会病院行のものを流用しているのかもしれない。乗車があったバス停は針原新町鶴ヶ丘だけ、前者は老人2人で後者は若者3人だった。休日の朝にしては利用者は多いように思う。富山駅では4人が降車、降車場付近で朝食を済ませてから駅へと向かった。

CiC横に並んだ3か所の降車場
富山駅前降車場と富山駅


*1:平日だと7:10発となる。

*2:余談だが、ケアハウス発は通常(といっても、現時点では1往復のみの運行となっているが)の富山駅前行が向かう三上方面へは行かずに、宮園町から宮成口を経由して針原新町へと向かう。また、針原発着のバスと系統番号は同じだがケアハウス発は荒町経由だったりと、77系統は何かと特徴のある路線バスだ。