6分の接続で次のバスがあったが、先を急いでもあまり意味がないためこのバスは見送って、井原バスセンターを眺めたりなどして過ごす。
井原バスセンターで待機中の北辰バス*2
井原からは福山を目指す。以前は備北バスの高梁井原線で高梁まで一気に抜けられたのだが、今はもうない。高山市もしくは弥高山入口で乗り継ぐことで、同一ルートを代替するバスで進むことはできなくはないが、乗り継ぎポイントで1泊が必要*3*4なので今回はパス。また、福山駅前へは出ずに井原~山野~フジグラン(神辺)と抜けるルートも辿ってみたかったが、井原バスセンターを7時7分発と井原スタートじゃないと乗り継げなさそうだったのでこちらもボツ*5。最終的にあまり深く考えてなさそうなルートで福山駅前へと進むことになったのはちょっと残念ではある。
2023.09.28[Thu]
井原バスセンター《標高40.5m》09:00→福山駅前09:46
井笠バスカンパニー 井原~御領~福山線、¥630、20.3km
このバスはPASPYが使えたので、念のため車内で1,000円チャージをしておく。広島県内を発着するバスということからか、車内掲示に起用される有名人も広島関係の人ばかりで、
といった方々の車内広告があった。達川氏の特殊詐欺根絶というチョイスはちょっとどうかとは思うけど*6。
定刻になると、2人の乗客でバスは出発する。井原駅を経由して折り返しの井原郵便局前までは1つ前のバスと同じ。その後は井原鉄道、そしてJR福塩線沿いに進んで*7福山駅前に達する。つまりほぼ鉄道に並行している路線だが、1~2時間に1本程度の運行がされていて、そこそこの利用者がいるようだ。
今回バスを利用した笠岡~井原~神辺は、かつて井笠鉄道により鉄道が引かれていたが、昭和40年代に廃止。その後同社の路線バスが代替していたものの、2012(平成24)年に同社のバス事業撤退・破産手続によって、中国バス子会社の井笠バスカンパニーが路線を承継して今に至る、という時代の荒波を被りまくっている路線と言える。運行会社は2012年で別会社となっているが、井笠鉄道の従業員の多くは中国バスに雇用されたようなので、運行会社という外側が変わっただけのようにも思えるが、まあ会社が潰れるというのは大きな変化だろう。
イズミ井原店前の手前までは国道313号バイパスを進むが、以降は旧道側を進むようになる。バイパスよりも旧道を進みがちというのは路線バスあるあるだ。金光教前からは広島県。始発バス停以降乗降なしで進んできたが、下御領でようやく乗客があり、その後ぽつぽつと乗降が発生するようになる。20分前に先行するバスがあるので*8、利用者が少ないのではないかと考えたが、横尾以降は中国バスが同一ルートを運行しているのでそのせいもありそうだ*9。
なお、話が前後するが、横尾の手前に蓮池というバス停がある。このバス停は立体交差のちょうど下にバス停があり、交差する国道182号は次に乗るバスが走行する道路。なので、ここで降車して500mほど歩いて次のバスへ乗り継ぐことも可能だが、今回は街へ出ていろいろ用を済ませたいので終点まで乗車となった*10。
市街地に入ってからは一部流れの悪い区間もあったが、それほど大きな遅れにはならずに福山駅前へと到着する。本日2度目の福山駅だが、前回*11よりは空に雲が増えていた。ただ、天気はさほど悪くならなそうな雰囲気ではある。
*2:どちらのバスも出入口付近に行先標がセットされていて、右側の車両が「弥高山入口」、左側が「山野⇔フジグラン」となっている。
*4:幸いにも近くにキャンプ場があり、バンガローなどの施設もあるので宿泊は可能そうだが、2人以上の利用が必要で、かつ夜着いて早朝に出発といったビジネスホテルライクな利用は難しいのではないかと思われる。
*5:後で確認したら、岡山泊なら朝一の列車(岡山05:25→清音05:50|05:59→井原06:34)でたどり着けたようだが、その場合はあらかじめ笠岡~井原のバスに乗車しておく必要があるので、結局「標高差2,721m」の経路に含めることは叶わなかった。
*6:google:デッドボール詐欺を参照。
*8:冒頭で触れた6分接続のバスのこと。
*9:実際、藪路までは先行する中国バスによって乗客を拾われていた。
*10:万が一バスに乗り遅れた際には、ここで乗り継ぐつもりだった。