2020.10.25-31 南から北へ207

2020.10.27[Tue]
胆沢病院(発)~水沢駅前09:07→金ヶ崎本町09:23~県南免許センター(行)
岩手県交通 水沢金ヶ崎線、¥320、7.6km

水沢駅前にて
岩手県交通 県南免許センター行

バスに乗り込み、ふとミラーに映る運転士の顔を見ると、どうも見覚えがある。カメラの画像を確認すると、先ほど乗ったバスとナンバーが同じだ。水沢駅前まで運行された後は回送で胆沢病院まで戻り、その後この県南免許センター行として運用されているようだ。以前は通しで運行されていたが路線分割でもされたのかな、なんて過去の路線を(勝手に)想像したくなるような運行形態だ。

胆沢病院発のバスは水沢駅を出発後、駅前通りをそのまま進み、前回のバスも通った奥州市役所前水沢病院前を通過して進む。乗客は最大3人、途中のバス停からおじいさんがマスクなしで乗ってきたが、すかさず「車内ではマスクをしましょう」といったアナウンスが流れてくる。前を見ると運転士はミラー越しにその老人を凝視中、どうやらマスク着用を促すメッセージが車内放送用の設備にあらかじめセットされていて、任意のタイミングで流せるようだ。結局そのじいさんはマスクをする気配がないためバスは発車したが、運転士も苦労が絶えないなあ、なんて思った。

国道4号はあまり走行しないまま、すぐに指定解除された旧道を走るようになる。乗車時間自体も短く、すぐに金ヶ崎町に入り、金ヶ崎本町で降車となる。空になったバスはさらに北へと走っていった。

2020.10.27[Tue]
金ヶ崎本町…金ヶ崎町役場/徒歩、0.3km

金ヶ崎本町バス停
金ヶ崎本町バス停

金ヶ崎本町バス停で待っていても良いのだが、1時間ほど待ち時間があるので、次乗るバスの始発となる金ヶ崎町役場まで歩く。役場のロビーでしばしの休憩。トイレなども済ましておく。天気は快晴となり、木々の紅葉する姿が映える青空となっていた。


2020.10.25-31 南から北へ206

イオンを名乗っているが、出身はジャスコらしい。そんなイオン前沢の駐車場の片隅で次のバスを待つ。

2020.10.27[Tue]
イオン前沢店07:55→水沢駅前08:34
岩手県交通 水沢前沢線、¥430、15.9km

イオン前沢店にて
岩手県交通 水沢駅前行

次のバスで水沢まで進む。ここまで乗車してきたバスの折り返し便の後を追うようにして発車するが、こちらのバスは駐車場内で向きを変えて南方向へと進む。水沢へ行くバスは一関方面とは異なり、前沢駅の南方の踏切を越えて前沢の市街地を経由して進む。つまり、三日町から母体口までは一関からのバスとバス停が重複するようだ。現にイオン前沢店を同時出発した一関駅前行とは七日町付近ですれ違った。前沢駅を起点として南と北で系統を分割するより、重複区間を持たせることで水沢と一関のどちらにも行けるバス停を増やすという手法は良い運行方法だとは思う。前沢市街地からイオンへ行くバスも増えるので良いことずくめのようにも見えるが、道路のどちら側からもイオン前沢店行のバスが出発するというのは、一見さん泣かせにも感じる。

これまで乗ってきたバスと同様のパターンで、街の郊外で国道4号に入り、また次の町が近づくと国道から外れるルートをとる。このバスも大深沢付近で国道4号からそれて、1つ高い段丘に上がり、胆沢病院などの施設を経由しつつ水沢駅を目指す。次に乗るバスは胆沢病院始発だが、今回は終点まで乗り通してから乗り継ぐことにしてスルーする。実際はその先の奥州市役所前水沢病院前で乗り継いだ方が、乗り換えの待ち時間が多く運賃も少なく済ますことが可能だが、周囲に何もなさそうなので、やっぱり終点まで乗車する。バスは水沢病院前の先で折り返して駅前通りまで戻り、水沢駅へ。この路線では朝一のバスなのに、乗客は最大で4人と寂しい感じだった。

水沢駅前にて
水沢駅水沢駅前バス停

終点に着いたバスは、回送表示で南方向へと走り去っていった。ここでは30分ほど待つ。駅前にあるポストの上にパラボラアンテナみたいなものが乗っかっていて、ちょっとおしゃれだったので写真に残す。近寄って見ると「Z項発見観測所国立天文台水沢天文広域精測望遠鏡(VERA)」と書かれていた。たぶんVERA水沢観測局のことだろう。Z項なるものを発見した観測所とのことだが、後で調べてもすごすきてよく分からなかった。

水沢駅前にて
水沢駅前にあった郵便ポスト


2020.10.25-31 南から北へ205

朝日の差し込む一ノ関駅
朝の一ノ関駅

一関駅前にて
一関駅前にあったバス路線案内図

バスの出発は7時ちょうど。6時半からの朝食を慌ててかき込んでから*1一関駅前に出る。朝日がまぶしい中、駅ではすでに高校生が到着し、学校までの道のりを歩き始めている。この時間に高校の最寄り駅に着いているということは、いったい何時に家を出てきているのだろうか。東北の朝は早い、なのか? よく分からない。

2020.10.27[Tue]
一関駅前07:00→イオン前沢店07:41
岩手県交通 一関前沢線、¥550、18.8km

一関駅前にて
岩手県交通 イオン前沢店行

朝早い便*2、しかも駅からの下り便ということで、乗客は自分以外にない。乗車早々運転士にバスカード所望を申し出て、3,000円のものを購入する。本日は岩手県交通のバスばかり乗車の予定なので、この3,000円だけでは足りないが、残りはおいおい買うことにする。乗客が他にないので車内を見回してみる。一応車いすに対応したバスのようだが、中ドアは狭くずいぶん古いタイプの車体に見える。ただ、外観はそれほど古そうに見えない。車両の知識が全くないのでこれ以上の推察はできず、ちょっと残念な気持ちになる。

自分以外の乗客があったのは磐井橋*3から。磐井橋を出発後すぐに右折して、北上が始まる。空は明るく天気が良いが、北上川の流れる北東方向は濃い霧が発生しているのか雲に閉ざされているのが見える。平泉町内に入ると、大佐川屋敷佐野と連続して小学生が乗車してくる、小学校統合の影響だろうか。乗客30人となったバスは平泉駅で小学生が降りるまで賑やかになる。地図で確認する限り、駅前から小学校までは距離があるように見える。朝のこのバスくらい平泉小学校経由で運行しても良いように思うが、そういった運行にはなっていないようだ。

小学生が降りた平泉駅で乗客は一気に2人となるが、もう一人はすぐの中尊寺で降車し、一人ぼっちに戻る。この路線は国道4号を経由する区間が短く、前述の佐野バス停付近と平泉前沢ICの前後だけだった。前沢の市街地では東磐交通のバスとすれ違い、運転士はともにあいさつを交わしていた。七日町では東磐交通への乗り換えの案内もあったりと、2社は良好な関係のようだ*4

前沢駅は経由せず、市街地を母体口まで進んだ後は、折り返して東北本線の東側へ出る。終点のイオン前沢店には8分遅れで到着した。イオンの食品部門はすでに営業を開始しているようで、自動車がすでに十数台停まっているが、バス停のあるホーマック付近は人気もなく静かだった。

イオン前沢店にて
一関駅前への折り返しを待つ岩手県交通バス


*1:ひっつみ汁(平べったいすいとんみたいなもの)が美味しかった。

*2:これよりもさらに早いバス(6:20発)があるのも驚きだが。

*3:ちなみにこのバス停、前沢方面行のみ停車するバス停のようで、一関へ向かうバスの時刻表には記載がない。

*4:東磐交通は岩手県交通の廃止路線を受け継いで運行しているらしいので、案内があるのはそういった経緯もあるのかもしれないが。