2024.02.08-09 標高差2,721m 15

西園寺バスセンターにて
両備西大寺バスターミナル

西大寺バスセンターは50年以上前からある*1バスターミナルで、以前は駅だったらしい。建物は開放的な造りなので冬だと寒々としているが、暖房の利いた待合室もある。バスは岡山駅方面行が主で、平日の7時台は8本も運行されており、実際に自分が次のバスを待つ間に何本もバスが出て行った。

(手前より)三朝、天橋立、信楽、秋芳洞にある観光施設の広告が並んでいる
西大寺バスセンター内の広告

バス乗り場側には各地の観光ホテルなどの広告看板が掲げられていた。すべてが絵で描かれた広告でかつては当たり前だったこういう掲示も、令和のご時世に現役なのはあまりないように思う。ちなみにいくつか検索したところ、廃墟サイトがトップに表示されたりする施設もあったので、広告費用の支払いに関係なく掲示されたままなのかもしれない。

2024.02.09[Fri]
西大寺バスセンター《標高1.7m》07:50→牛窓08:25
東備バス 南周り牛窓線、¥650、18.0km

西大寺バスセンターにて
東備バス 牛窓

出発5分前にバスが入線してきた。バスには「Ryobi」と書かれていたが、車体は先ほどのバスよりも小さく、運行も子会社の東備バスとなる。当初は両備バス扱いでもいいのかな、なんて思っていたが、東備バスのトップページの写真が自分の撮った写真とたまたま同アングルだったことに親近感を覚えて、東備バスにしてみた。まあ、自社サイト上にちゃんと時刻表や路線図を載せているので、東備バスの路線として扱う方が正しそうにも思う。

乗車したバスは牛窓行。路線名に「南回り」とあるように、かつては北回りの牛窓行というのも運行されていたが、最近廃止されて瀬戸内市営バスへと置き換えられ、岡山市内となる西大寺へは来なくなった。進みたい方向は以前北回りが走っていたルートだが、バスがなくなってしまったのでいったん牛窓方面へと向かい、その後北上する算段で乗車する。東備バスの車両ではあるが、両備バスと同様にHarecaも使えるのは嬉しい。

バスは5人を乗せて定刻に出発する。まずは西大寺駅で1人拾ってから西大寺市街を抜ける。翌週末に西大寺会陽という裸祭りが行われるからか、なんとなく街も華やかな感じがする。吉井川を越えると住宅もまばらになって、田園風景が広がるようになった。天気が良くて空気も澄んでいるので、清々しい車窓を眺めながらのバス移動は格別だ。旭川荘吉井川キャンパス前で初めての降車客とこのバス最後の利用者を乗せたのち、いよいよ昔ながらのバス道みたいな通りに入って、のどかな景色の中を進むようになる。すごく楽しい気分になる瞬間だ。

しばらくは地名に上下や方角をつけたバス停が続き、それが切れるとちょっとした峠を越えて瀬戸内市へと入る。この時点での乗客は3人、朝の下り方面のバスにしては上出来だと思う。瀬戸内市内には次のバスに乗り継げるバス停がいくつかあり、そのうち最初のものが瀬戸内市に入った直後にある千手弘法寺バス停。ここからだと瀬戸内市営バスの西脇邑久駅線に乗り継げるのだが、もうちょっと先まで行き、どうせなら旧牛窓北回り線の後継路線に乗ろうと考え、さらに乗り続ける。乗車し続ける分お金がかかることになるが大した額ではないし、そもそも「バスに乗るのが目的」なのだからできるかぎりバスの進む先まで乗り続けたい。

紺浦からは以前の北回り線と重複するルートとなるが、バスが遅れなく走っていたので終点まで乗り続けることにした。ちなみに乗っているバスの直後を邑久駅からのバス、つまりはかつての牛窓北回り線が続行していたので、終点乗り継ぎでも問題はなさそうだ。牛窓の中心街らしき道に出るとぽつぽつと乗客も去っていって、終点牛窓まで乗車したのは自分だけであった。

牛窓の海
牛窓の海

バス停は港のすぐ横にあって、海が間近に広がっている。今日はしばらく海岸沿いを進むので、今後もこんな眺めを楽しめそうだ。


*1:定礎に1966と記されていた。