上・京・物・語 (Local Bus Version) 14

2025.09.08[Mon]
どんぐりの湯前13:55→田口14:35
おでかけ北設設楽町) [4]稲武線、¥500、22.9km

どんぐりの湯前にて
おでかけ北設設楽町) 田口行

どんぐりの湯前からは設楽町のバスでさらに南下する。乗車したのは自分1人だが、車内には運転士の他に運行関係者と思われる人たちが3人乗っていたので、運転士の訓練運転の最中に見えた。乗車時には「田口行ですけどよろしいですか」と丁寧な確認が入ったりもする。その際、本日のデマンド運行の有無*1などを伺った際は関係者の方が説明してくれたので、訓練運転中なのは間違いないだろう。

運行する1社3自治体(設楽町、東栄町、豊根村、豊鉄)のバスキャラが描かれている
おでかけ北設 ヘッドレストカバー

バスは稲武市街地を一回りしたのち、先ほどのデマンドバスの続きとなる国道257号へ入って名倉川の上流部を目指す。自分はてっきりこの名倉川を上り詰めた先にある分水嶺豊田市設楽町の境になっていると思い込んでいたので、川沿いに走行中の下山バス停の先で「設楽町」の標識を見て意外に感じた。ちなみにこのバスは降車ボタンはあるものの放送はないタイプのバスなので、一見さんが利用する場合(とくに途中で降りるときなど)は利用難易度の高いバスだ。今回は乗車時のやり取りで降りるバス停を伝えてあったので問題なしだが、恵那市内などで乗ったワンボックスタイプや今回のようなマイクロバスタイプのコミュニティバスに乗る際は、乗車時に「××までお願いします」と伝えてから乗車するのが利用者も運転士も安心できるので良いと思う。もし運賃先払いならそのときに運転士から言ってくるので、支払タイミングを気にする必要もないしいろいろと気が楽だ。

設楽町に入ると、しばらくは盆地のような開けた田園風景の中を進むようになる。天気も良く外は猛暑の最中だが、エアコンの効いた車内は心地よい。速度を守ってのんびり進むバスも風景になじんでいるに違いない。運転士がゆっくり走行しても時間には余裕があるようで、大平で時間調整が入る。待機後にというバス停を通過していよいよ分水嶺かと身構えるが、実際のサミットは次の長沢付近だった。下りの道になると傾斜やカーブが急になって山道仕様となり、またこれまでとは景色が一変して森林の中を走るようになる。ところどころ立派なコンクリート橋梁が建設中で、新しい道路が近々できそうな雰囲気もある*2。しばらくはそんな険しい山や谷を上ったり下ったり繰り返すが、太田口手前で突然景色が開けると街が広がっていてここが設楽町の中心部。街に出れば終点の田口はすぐ。車庫を兼ねたターミナルに到着したところで降車となった。結局、利用者は自分だけだった。

田口にて
おでかけ北設のバスターミナルも兼ねるコミュニティプラザしたら


*1:この便のみ予約があれば一之瀬バス停を経由して運転される。なお、確認したところ今回は予約なしの運行とのことだった。

*2:後日調べたところ、建設中である設楽ダムに関係する道路付替工事の模様。