鉄道とケーブルカーを乗り継いで美女平に到着した。やっとバスだ。
2024.11.13[Wed]
美女平09:04→室堂09:54(臨時便)
立山黒部貫光 立山高原バス、¥3,000、22.3km
立山高原バス 室堂行
美女平発の初便は9時発だが、そのバスはケーブルカーで先着した人たちで席が埋まっており、そちらが時間通りに出発したのちに、続行便として運行されるバスが2台やってきた。1台目は旧来からの車体、2台目は新しめの車体だったが、行列の前の方の自分は年季の入ったバスへの乗車となる。新しめのバスには以前乗車しているので*1、まあ今回は古い方でも良いかと大人しく席に着く。
しばらくはガスの中を進む。天気が良ければ称名滝を臨むことができる滝見台でも雲の中。ただ、弥陀ヶ原まで来ると空が晴れ、青空の下をバスが進むようになる。時節柄、バスは暖房を入れながら走るので窓ガラスが曇ってしまうのが難点だが、幾度も窓を拭きつつ気持ちの良い景色を眺めている間、バスは力強いエンジン音を響かせながら高度を稼いでいく。富山平野や日本海は残念ながら雲の下だったが、雲海に顔を出した山容(たぶん牛岳)が綺麗だった。
弥陀ヶ原と雲海
しばらく進むと正面に立山、左方に剣岳が見えてくる。それぞれの山体には雪がこびりついてはいるが、11月にしては少ないように思う。天狗平を越えると硫黄の匂いが車内にも立ち込めるようになるが、これは前方の乗客が窓を開けていたためかもしれない。外国人旅行者が鼻を利かせてにおいの元を探し求めている姿がちょっと滑稽だった。
ソーメン滝付近で顔を覗かせた剣岳
今回乗車したバスは11月10日を越えていたため途中乗降はできないバスであったが、車内のアナウンスは通常期と同じものだった。さすがにそこまで凝ったものは作らないのだろう。天気の良さに誘われて、バス停案内が流れたタイミングで降車ボタンを押す人が出ないか冷や冷やしたが、さすがにそんな酔狂な人はいなかった。やがて終点である室堂のアナウンスが流れ、春先には雪の大谷となるはずの区間を雪のないドライな道で通過したのちに室堂へと到着した。
天狗平付近から見た立山
初冬と言えど、しばらく天気の良い日が続いたことから、室堂周辺にも雪は確認できない。下手に降雪して今回乗った高原バスが運休になったら通過できないので、天気の良い日を実行日に選んだことから雪がないことは当然と言えば当然なのだけど、少し残念な気持ちもある。まあ、ないものを求めても仕方がないので、深く考えずに次の乗り物への列へと並んだ。
*1:「富山県内のバスに乗る26」参照