山之村牧場バス停と山之村牧場
山之村牧場は小規模な牧場兼観光施設。開業当時は富山県内のローカル局でCMを打つなどしていた記憶があるが、現在ではたどり着きにくい山の中にある小さな牧場といった雰囲気になっている。まずは昼食を済ますため、牧場内の食堂へ向かってソーセージバイキングを頼む*1。価格は平日2,000円、休日は2,500円だが、事前予約をしていれば休日でも2,000円で利用できる。簡単な説明を受けたのちにまずはソーセージを鉄板で焼きつつビールを飲む。バスでの訪問ゆえこれができるのは嬉しい。
当日バイキングで並んでいたのは山之村牧場製のソーセージ6種*2と野菜4種*3、それにご飯・パンとスープと牛乳、加えて10月はスイーツフェアということでデザートが何種か*4並んでいた。当初は焼いたソーセージでビールを楽しんでいたが、途中で「美味しいソーセージは焼きじゃないよな」と考えて焼きから茹でに変更した。周囲で食べていた人を見るとそのパターンを踏んでいる人ばかりだった。
山之村牧場のジャージー牛
山之村牧場のヤギ
最終的にはソーセージを20本ほど平らげて終宴。バイキングの制限時間は70分だが、さすがにそこまで食べ続けることはできなかった。続いて腹ごなしもかねて牧場内を散策する。大きめの動物はジャージー牛とポニー、それにヤギくらいで、それらの数もさほど多くはないが、良い天気の下、ヤギが無心で草を食べている姿を眺めていると無限に時間が溶けていく。牧場にはつきもののアブも「アブ取り器」*5みたいなものが設置されていて、動物にはけっこうまとわりついていたものの人に寄ってくることはなく、その点でも快適だった。
アブキャップ(傘とバランスボールがくっついたやつ)
アブキャップ 頭頂部拡大
それほど大きな施設ではないが、2時間半ほどあったバスの待ち時間はあっという間に過ぎていき、帰りのバスの時間が近づいてきたのでバス停へと戻る。先ほどの車両・運転士のペアが時間通りにやってきた。
2024.10.12[Sat]
重機センター(発)~山之村牧場14:35→濃飛バス神岡営業所15:38
飛騨市 ひだまる [O11]山之村線、¥200、25.0km
「また、よろしくお願いします」と言って乗り込み、終点まで乗車する旨を伝える。同じ道を折り返すだけだが、伊西下から伊西上のあたりでは耕作放棄地に広がったオギ*6が傾きだした陽の光にマッチして、バスがオギの海*7の間を進む船のように思えてくるくらい幻想的な光景だった。
往きのバスと同じ運転士だったこともあって*8、車内での会話も弾んだ。和佐保付近で30匹ほどのサルの群れに遭遇したことで、最近街に出てくるツキノワグマの話題でひとしきり盛り上がった。富山も神岡も最近は当たり前のように集落までクマが闖入するので、街中に住んでいても警戒を怠らないということなのか、神岡中心部でも熊よけの鈴を鳴らしながら散歩するおじいさんを見かけた。再度の山之村行を控えて燃料の補充に向かう運転士と別れ*9、次のバスまでの時間は神岡の街を散策した。
散策時に立ち寄った千歳橋バス停
*1:なお、食事のメニューはソーセージバイキングしかない。
*2:あらびき、黒こしょう、チーズ、ハーブ、えごまみそ、やまから。個人的な好みではハーブとえごまみそが良かった。
*3:焼き用のキャペツ・玉ねぎ・人参と地場ほうれんそうのおひたし。
*4:ミニケーキやマシュマロ、杏仁豆腐などがあったが、一番人気は牛乳プリンだった。
*6:ススキかもしれないが、畑一面に広がっていたのでたぶんオギだと思う。
*7:「荻の海」って書くと相撲取りみたいなのでカタカナにした。
*8:つまり「山之村往復1」からずっとこの運転士と一緒に移動していることになる。
*9:ちなみにその後、山之村で宿泊となる勤務らしい。個人的にはちょっとうらやましい。