2024.06.13-15 標高差2,721m 69

手前から順に、北鉄加賀バス、京福バス、CANBUSの各バス停が並ぶ
菊の湯・山中座バス停

ここから乗るのは「まちづくり加賀」が運行するCANBUS、これに乗るためにわざわざ昨日加賀温泉駅で途中下車してチケットを購入している*1。なお、菊の湯付近を経由する3社のバス停*2はどれも名称が異なるが、写真のように同じ位置にあった。

2024.06.14[Fri]
JR加賀温泉駅前・アビオシティ加賀(発)~山中温泉 菊の湯・山中座《標高63.9m》14:30→那谷寺14:56~JR加賀温泉駅前・アビオシティ加賀(行)
まちづくり加賀 CANBUS 山まわり線、¥1,100*3、12.2km

山中温泉 菊の湯・山中座にて
まちづくり加賀 CANBUS 山まわり線(山中温泉にて)

さて、バスがやってきたので乗り込むと、スタッフによるチケット回収があった。ツーマン運行だ。運転席と反対側の最前列*4が「スタッフ席」となっていて、そこに車掌が腰かけてバス停の案内や付近の観光案内、そしてチケットの確認を行っていた。乗客は自分だけ、温泉地から駅や観光施設へ向かうバスとしては少し中途半端な時間なので、これは仕方がないのかもしれない。なお、2024年4月までは5路線あったCANBUSだが、5月より3路線に統合・整理が行われている。整理統合と聞くと行く末が若干不安になってしまう。

バスは山代温泉を経由して粟津温泉方面へと進む。道路沿いにはかつてバスの待合所として機能していた小屋を見かけるが、すでにここを走る一般乗合バスはなく、加賀市が運行する乗合タクシーの乗降場所になっていた。路線バスが廃止された後に残るこういった小屋や、もう使われないバスベイを見かけると切なくなる。

バスは利用者のないまま順調に進んで那谷寺へ到着すると、「乗車するお客様がいらっしゃいますので、前扉から降車ください」と案内されて降車となる。降りてから振り返ってバスを見ると、前扉には「出口」、中扉には「出入口」と書かれていた。なお、時刻表上は4分後に北鉄加賀バスが那谷寺バス停から小松駅へ向けて出発するが、CANBUSと北鉄のバス停は500mほど離れているので*5、乗り継ぐのは難しいだろう。

那谷寺 参道
那谷寺 参道

ということで、次のバスまで時間があるので那谷寺を見物する。那谷寺は一言でいうと苔の寺。広い境内ではいたるところに苔がむしていて、人ですら数日立ち続けたら苔に飲み込まれそうな雰囲気だ。ここに来るまで知らなかったが、那谷寺の由来は西国札所の1番「智山 青岸渡寺」と33番「汲山 華厳寺」の頭文字から採ったらしい。仏教用語的な何かから採用したのかと思っていたら、由来が「国立」パターンだったのは意外だった。

那谷寺にて
苔むす歩道


*1:車内でも乗車可能なチケットはあるが、最低でも1日券1,100円とけっこうするので、CANBUSに2回乗れて2日間有効のECO乗りクーポン(800円)を事前購入した。

*2:北鉄加賀バスは「菊の湯前」、京福バス永平寺おでかけ号)は「山中座」、そしてまちづくり加賀(CANBUS)は「山中温泉 菊の湯・山中座」となる。

*3:区間運賃が設定されていないバスのため、1日券を利用した場合の金額を記載。

*4:ただし、いわゆる「展望席」がないタイプの車両で、前輪ホイール直後のノンステップ部分に設置された席が最前列だった。

*5:北鉄加賀バスの那谷寺バス停は那谷町交差点付近にある。