2020.07.27-08.01 南から北へ178

本日はまだ進む。今回の「南から北へ」の行程で1日目に乗ったバスは3本、2日目は5本だったが、本日はこれで6本目となる。

2020.07.29[Tue]
黒磯駅14:50→追分15:43
那須町 町民バス 追分・黒磯駅線、¥500、29.7km

黒磯駅にて
那須町 町民バス 追分・黒磯駅線 追分行

ここまで大田原市那須塩原市と連続して自治体のコミュニティバスに乗ってきたが、次に乗るのも自治体のバス、那須町のバスだ。黒磯駅那須塩原市だが、那須町のバスがここに乗り入れてくれているおかげでさらに北へと進むことができる。以前調査したときは3往復だったような気がしたが、今は4往復となっている。増えているのはこの後に走る夕方の便のようなので、こういった移動で活用する機会はあまりなさそうだけど、良いことだと思う。

バスはずいぶん年季の入った車体だが、日野の羽のついたエンブレムが懐かしくもあり、かっこよく見える。乗車時に行先を聞かれたが、つまりは放送も降車ボタンもないということだ。「終点までお願いします」と伝え、席に腰を下ろす。黒磯での乗客は2人、もう1人は大林付近で降りたので、3分の2くらいは乗客が自分だけで進む。

黒磯駅を出発すると那珂川を越え、すぐに那須町へと入る。イオンタウン那須に寄り道するも、乗降はなし。これから進む伊王野地区と黒磯を結ぶバスは町営だが、同地区から黒田原駅へ出るバスは関東自動車のままなので、伊王野から黒磯駅への流動は黒田原駅よりも少ないのかもしれない。これまでよりも段の多い田園風景の中を進み国道へ出ると、稲沢まで南下、そしてUターン。乗降も放送もないので、走っている場所の把握は難しいが、分かりやすいポイントだったので、何となくだが進捗の確認ができる。

イオンタウンに続いて道の駅東山道伊王野でも構内へ寄り道。最近は道の駅へ寄り道するバスも増えているけど、バスの結節点でもない限り道の駅へ路線バスで行く機会ってほぼないよなあ、なんて思ったりもしたが、自身が本日昼食で寄っていたことをやがて思い出した。道の駅を出ると伊王野の中心街へ、想像していたより栄えているように見える。途中、関東自動車のバスが待機場で休んでいるように見えたが、乗車した町営バスは伊王野車庫付近を通らないはず。どこだったか忘れてしまったのが悔やまれるが、伊王野には車庫以外にも関東自動車の待機場があるようだ*1

放課の時間ということもあってか、小学生を載せたバスとやたらすれ違ったり続行したりする。学校の統合によって発生したスクールバスたちだろう。放送がなかったのでバス停名の確認は事後となったが、乗ったバスの停留所を確認すると、この路線だけでも「旧寺子小学校前」「旧伊王野小学校前」「旧美野沢小学校前」と3つも「廃校名を名乗るバス停」があった*2以前南九州で通過した「中学校跡」バス停インパクトほどではないが、統合が理由とはいえ廃校となった小学校をいくつも通るのはセンチメンタルになる。

民家が途切れ途切れとなり、やがて暗い杉の木の下をライトをつけて進むようにもなる。雨も降り始めたようで、ちょっと憂鬱になる。森の中の道を抜け人家が見えてくると、終点の追分。バス停名から考えても、県境手前の最後の集落っぽい。運転士が何か言いたそうな感じで見ているので、「白河まで歩きます」とだけ伝えると、「なんとか公園からバス出てるよ、がんばって」と声をかけられる。この後歩きということで、気持ちが少し張りつめすぎていたのが、「なんとか公園って言われても……」という心の中のツッコミでそれがちょっと緩み、肩に入った力が抜けるような気分になった。

緑の間から生えたバス停
草に埋もれた追分バス停


*1:なお、那須町のバスの通過時刻から類推すると、14:45上町着で15:50発黒田原駅前行のバスが待機していたんじゃないかと思われる。

*2:ちなみに、十文字バス停も1つあった(寺子十文字)ようだが、乗車時に気づけたとしても「ここにもあるね」くらいしか感じなかったと思う。