2019.09.25-28 南から北へ146

朝の甲府駅南口と回送されてきた高速バス
朝の甲府駅

今日は乗り継ぎが悪く、あまり進めない予定である。なので、どこかで観光でも入れようといくつか候補を考えてきたが、昨日はベロベロになってしまったので、朝の時点ではまだノープランに近い状態だ。ということで、朝食で寄った甲府駅前の吉野家でどうするか考える。繁華街に近い早朝の吉野家は、夜の延長みたいな人と清々しい朝の空気を身にまとった人が入り混じっていて、その混合した雰囲気が好きなんだけど、今回はそれどころではない。

候補といっても2つだけで、何をするかはまだ決めていない。1つはたっぷりある時間を使って、のんびりバスを乗り継いでいくルート。もう1つはある程度進めてから、着いた場所を起点にどこかへ向かうという方法。食事が済んでからもしばらく悩んでいたが、前者のルートだと2か所でそれぞれ2時間待ちが出るのはちょっとだるいなと考え、後者のルートで進むことにする*1

甲府駅北口に隣接してNHK甲府放送局がある
朝の甲府駅北口

自由通路を抜けて、駅の北口へと出る。乗車するのは北口ではレアな存在の富士急バス。ということで、山梨交通とは昨日の1本のみでお別れだ。富士山駅行とバス停を共用する武田神社行のバスには、制服姿の生徒や夜行バスで着いたばかりな体の観光客まで、多くの利用者が乗車していくが、富士急バスは乗客2人で発車する。

2019.09.27[Fri]
甲府駅北口07:10→河口湖駅08:29富士山駅(行)
富士急バス [K1]、¥1,470、38.2km

甲府駅北口にて
富士急バス 富士山駅

駅からはいったん北へ向かうが、すぐに北バイパスを東進するようになる。平日の朝ということもあり、市内へ向かう対向車線は混んでいるが、バスの進む方向はいたってスムーズ。車内のアナウンスは常に日英中の言葉で案内され、バス停には駅ナンバリングのバス停版と思われるバス停番号も附番されている。海外からの観光客が多く訪れる地域を営業エリアに持つ富士急らしい対応だ。ちなみに、降車する際の説明は「お手近の押しボタンでお知らせください」だった。「お手近」という部分があまり他のバス会社では聞いたことない表現だ。

石和温泉駅までで1人増えたものの、その人は駅で降車し、代わりに4人が乗車してくる。温泉旅館が建ち並ぶ駅前を抜け、笛吹川を越えると沿線は次第に果樹園ばかりとなり、観光客を呼び込むための大きな看板が目につくようになる。看板で判断する限り、最近の流行りはシャインマスカットのようだ。

ルート上で寄り道と言えるのは、先ほどの石和温泉駅山梨県立博物館くらい。御坂ゴルフ場入口*2の先でバイパスに出る。甲府駅の南口から出る富士山駅行は、もう少し先まで旧道経由らしいが、北口発のバスはバイパス経由で横川まで一気にワープする*3*4

エンジンを唸らせて急坂を登り、御坂トンネルを抜けて富士河口湖町へ入る。ヘアピンカーブをいくつかこなすと、バスは旧道に出て集落の中のバス停を拾っていく。河口湖大橋を渡っているとき、「健康科学大学行のバス利用者はおりませんか?」とアナウンスがあって、2人が挙手。後日調べたところ、河口湖駅8時35分発*5スクールバスがあるようで、そのバスの利用者の有無を確認したようだ。利用者ありということで、バスに積まれた無線機で接続待ちの依頼をかけていた*6南アルプス林道バス以降、ずっと無線機つきのバスに乗っていたのでそのときは気に留めなかったが、改めて考えると無線が常備されているバスというのを最近見かけない。ついていたとしても、あまり活用されている場を目にしたことがなかったので、富士急はいい運用しているな、なんて思った。

河口湖大橋の先で若干流れが悪くなるが、少々の遅れで河口湖駅へ到着、乗客5人全員が降りる。まだ朝の8時半すぎだというのに、駅やバスターミナルには観光客、それも外国人が溢れている。五合目まで行くバス停の前にはザックを背負ったスマートな若い欧米人が多く、それ以外の路線では欧米系でも年配の方やスーツケース同伴の中国系の方が多いように見えた。さて、次の予定のバスまであと4時間半ある。何か暇つぶし策を練らねば。

河口湖駅にて
五合目行バスを待つ外国人


*1:ちなみに、前者のルートでは次の乗り継ぎを考えていた。
/甲府駅前06:39→07:15奈良原07:53→08:12上芦川…芦川農産物直売所10:20→10:54河口湖駅

*2:余談だが、ゴルフ場名をつけたバス停って割と良く見かけるけど、そもそも路線バスでゴルフをしに行く人っているんだろうか? 路線バスで向かうゴルファーなんて極小だと思うのに、なぜにバス停名として使われることが多いのか、ちょっと興味がある。

*3:そのせいか、隣のバス停なのにもかかわらず、運賃表示器には「310」の数字が表示されていた。これは御坂トンネルを挟む区間である藤の木三ツ峠入口(¥290)よりも高い。

*4:これまた余談だが、先ほどの御坂ゴルフ場入口藤の木のバス停近くには、「ハッピードリンクショップ」なる店、というか自動販売機群が Google Map 上に記載されているが、地図上で取り上げるほどの施設ではないように思える(でも、はてなキーワードはちゃんとあるのね)。自販機の会社が頑張ってるのかもしれないけど。

*5:2019年度スクールバス運行表(2019.8.30~)[pdf]より。

*6:富士急のバスは、どの車体にも無線機が積まれていた。