2019.09.25-28 南から北へ144

山梨県側のバス待合所とバス停
山梨県側のバス待合所

山梨県に入ったことで、「南から北へ」で通過した都道府県は15となる*1。ずいぶん来たなあと思う気持ちと、まだまだあるなあ、という気持ちが重なるくらいの進み具合だ。

2019.09.26[Thu]
北沢峠15:30→広河原15:55
南アルプス市営バス 広河原~北沢峠線、¥1,000、10.1km

北沢峠にて
南アルプス市営バス 広河原行

ここまで乗ってきたバスも最終便だったが、これから乗るのも最終便。下界へ戻る本日最後のバスは先ほどよりも混んでいて、待っていた人だけでも14人、以降も発車直前まで乗客は増えていく。最終的には22人の乗客と北沢峠で切符を売っていた人が乗車して発車。急な坂をゆっくりと下っていく*2

長野側のバスとは違い、こちらのバスの利用者には若い人が多く、また乗客の4分の1くらいは女性だ。登山者にとっては帰りのバスということもあって、乗客のテンションは高く、バスの中は賑やかだ*3。「どちらに登られたのですか?」なんて振られたら面倒だなあなんて考えつつ、近くの席で熱弁をふるう青年山岳ガイドの薀蓄話を生暖かい気持ちで聞く。どういう山岳経験の積み方をすれば成長できるのか(というテーマのはずが、いつの間にか自分の経歴しか話さなくなる)といった話を、さらに若い少年に向けてずっと語り続けている。口調のせいもあるが、若さからくる万能感、みたいなものが伝わってきて、若いっていいなあなんて思いつつも、やっぱりちょっと生暖かく見守ってしまう。

山梨側の方が未舗装区間は長く、しばらく砂利の坂道が続いたが、舗装路に出てしばらく進むと、唯一の途中バス停である野呂川出合に到着、1人が乗車する。北沢峠出発時、運転士が「途中から乗る人がいるかもしれないので、一番前の席だけは空けておいて」とお願いしていたにもかかわらず、件の青年ガイドが「普通は乗らないから、座っちゃっていいよ」なんで連れに言って前方の席を仲間で固めてしまっていたものだから、座席シャッフルが発生してしばらくごたつく。まあ、バスが少々遅れたところで次の乗り継ぎはけっこう時間があるので、あまり気にならないが。

長野県側の林道バスは運転士の肉声による案内だったが、こちらは録音された案内が再生される。ただ、登山客は来るときに聞いているせいか誰も耳を傾けていないため、騒々しくてあまり聞こえない。野呂川出合付近では川の水面近くまで近づいていた林道も、いつのまにか崖のはるか下を流れるようになる。夕闇が迫る中、深い谷にへばりつくようにして、バスは広河原を目指して進む。

再び川面が近づいてくると、林道ゲート。長野側の頑丈なギロチン式のゲートとは異なり、こちらは他の林道でも良く見かける踏切タイプのゲートだった。ゲートを越えるとすぐに終点。バスから吐き出されるようにして乗客が降りていく。

森の中にたたずむインフォメーションセンター
野呂川広河原インフォメーションセンター

広河原では北岳からの登山者も合流してくる。また、まだマイカー規制のエリア内であり、バスでしか来れない場所だ*4。このことから、次のバスはより混むんじゃないかと考え、バスを降車後すぐに施設内の切符売り場で次のバスの切符を購入する。切符には利用者協力金がすでに含まれているので、バス利用者は必ず払わなければならないもののようだ。切符を購入する列の後ろでは、例の青年ガイドが「4時のバスないのかよ、想定外だ」なんて大騒ぎしていたが、それが走るのは夏期と土日祝日だけだ。木曜日も運行されたら、そっちの方が想定外だ、なんてつい心の中で毒づいてしまう。


*1:鹿児島、宮崎、熊本、大分、福岡、山口、広島、岡山、兵庫、大阪、奈良、三重、愛知、長野、山梨の15府県。

*2:長野側は緩やかなアプローチの北沢峠だが、山梨側は急な下り坂となっている。

*3:あと、これは仕方のないことだが、汗をかいた後の乗客が多いので、そこそこ臭いはする。

*4:この辺の詳細は、山梨県の県営林道情報のページに詳しく書かれている。