2019.08.11-13 南から北へ133


福与辻バス停

福与辻バス停にて
福与辻バス停とまつかわフルーツバス

福与辻バス停にはすでにバスが停まっていた。このバス停を出発する次のバスは1時間後のはずなのだが、なぜこんな丁度良いタイミングで停まっているのか気になったので、運転士に聞いてみる。曰く「次の便の待機中です」とのこと。あとで松川フルーツバスの時刻表[pdf]*1を確認したところ、「生田循環 中山柄山線」は1便の終点キラヤ前到着が9時27分であり、2便の始発である石橋の発車時刻は9時43分となっている。キラヤは街の中心部にあるスーパー、石橋は今いる福与辻から2キロほど上流、つまり回送バスの通り道かつ(バス専用の)退避する場所があるこの福与辻で、出発時間を待っていたということのようだ。念のためバスの運転士に1時間後にここを通るか確認し、1時間後にはバスに乗って伊那大島駅を目指していた。なお、福与辻バス停は両方向ともこの待合所のある前の道を経由するので、わざわざ道路の反対側で待ったりする必要はないようだ。

2019.08.13[Tue]
石橋(発)~福与辻10:27→伊那大島駅10:40~清流苑(行)
松川町 まつかわフルーツバス [M5]生田循環 中山柄山線、¥200、4.9km

福与辻にて
松川町 まつかわフルーツバス 清流苑行

生田循環は火・木・土曜日の運行。車体はワンボックスカー、これまでの豊丘村とはサイズがずいぶん違う*2。乗客は自分を入れて3人、途中の馬坂から一人増えるが、いずれもお年寄りだ。おばあちゃんに囲まれて街の中心部を目指す。

おばあちゃんたちは揃ってキラヤ前で降車。街のスーパーで食料品や日用品*3の買い出しということだろう*4キラヤ前を発車する次の3便は約1時間後、買い物して帰るにはちょうど良い時刻設定だ。乗客が自分だけとなってあとは駅を目指すのみ、河岸段丘を1段上って伊那大島駅へ到着する。今回はここでおしまいとなる。

なお、伊那大島駅掲示板にはフルーツバスの告知があった。どこまで効果があるのか分からないが、全路線・全車体が記載されているようなので、写真に残しておく。生田循環線の車体の吹き出しに「運転手さんと話すことも楽しみ!」なんて書かれていて、確かにここだけタクシー会社が運行しているから話好きなのは間違いないし、現に乗車中はいろいろ話してきたわけで、そんな現実に即したコメントについニヤニヤしてしまう。

駅に掲示された「まつかわフルーツバスぜひ利用してみませんか?」
伊那大島駅掲示のまつかわフルーツバス案内

せっかくなので、利用できない区間とはなるが、中山柄山線の石橋~福与辻のルートも紹介しておく。

一部川沿いを走る区間はあるものの、ルート的には尾根上を進むことが多い。これは集落がその場所にあるためゆえのルートだが、1つ前で乗車した堀川線の堀川集落付近もそうだったけど、このあたりは割と高地に集落がある。昔からの集落だとすると、水の便があまり良くないところに住居を構えた理由が少し気になる。谷筋では洪水が多くて住むには適さなかったのか、それとも狩猟や炭焼きなどの産業と集落が直結していたためか。春に廻った四国の山間部にも同じような場所に集落があったけど、どういう理由でそういったところに住むようになったのか、興味は尽きない。

上峠バス停付近には廃バスの車体があったり、尾根上の道を進んだ後にその下を直交するトンネルを抜けたり、柄山下ではT字路を使って折り返すなど、ルート的にはけっこう面白そうではある。行きは農協生田支所まで川沿いを進むが、戻りは尾根上の道で福与辻まで進むため、景色が目新しく楽しそうだ。2便が石橋でなく福与辻始発なら豊丘村のバスからの徒歩連絡でタイミングよく乗れそうではあるので、その辺がちょっと残念ではある。


上峠付近の廃バス


*1:松川町のサイトに時刻表や路線図はなく、伊那バスのサイト掲示されている。が、これから乗る予定の生田循環のバスのみ伊那バスでなく丸茂自動車による運行となっている。

*2:前述のとおり、生田循環のみタクシー会社である丸茂自動車に委託しているせいかもしれない。なお、スクールバス時間帯に運行される生田線は、伊那バスが委託先となっている。

*3:キラヤに隣接してホームセンターもある。

*4:運転士によると、今回乗ってきた皆さんは一人暮らしとのこと。