2019.08.11-13 南から北へ128

バスの出発時刻15分くらい前に根羽村役場を後にする。来るときとは違うルートで、と考えて国道153号に降りてからバス停に向かうと、国道との交差点そばのバス停は「学校前」とあった。前回の記事でも触れたけど、役場が移転してから1年近く経つものの、バス停の名前はまだ変更していないようだ*1。川沿いをのんびり下って、旧役場の前にあるバス停へと戻る。

2019.08.12[Mon]
根羽14:40→こまんば15:27~阿智高校前(行)
西部コミュニティバス [W1]阿智-平谷-根羽線、¥200、34.1km

根羽にて
西部コミュニティバス 阿智高校前行

バス停の向かい、道路を挟んで向こう側にある車庫*2に、マイクロバスが「乗降中」の電光表示を出したまま待機しているのが見える。どうやらそれがこれから乗るバスのようだ*3。案の定、時間きっかりに車庫から出て、バス停の方に回ってきた。根羽が始発バス停のはずだが、乗り込むとすでに2人が乗車済、「乗降中」表示してたくらいだし、たぶん車庫で乗車したのだろう。

乗車時とくに確認がなかったので何も言わなかったが、このバスも車内放送はないようだ*4。少々焦るが、降りるバス停は終点の1つ手前で終点は夏休み中の高校、ということでさすがになんとかなるだろう、くらいにおおらかな気持ちで構えることにする。

すでに乗車済の女性2人が気になる。車庫から乗車している点から考えると、このバスに乗り慣れているようだ。となると根羽村に住んでいる人という想像になるが、このバスは上りの最終バスであり、直後に折り返す下り最終に乗らない限りはバスで根羽まで戻ってこられない。東南アジア系の外国人のようにも見えるので、これから出勤なんてことも考えられるが、そうなると逆に根羽に住んでいる理由が分からない。もしかして、暇つぶしのバス乗車*5とかだろうか?

バスは国道153号をひたすら走っていく。3つの自治*6をまたがって運行されるコミュニティバスなので、ずいぶん長い距離を走るが、そのルートのほとんどは国道153号上だ*7。山間部ということもあり、信号交差点がほとんどないため、バスは快調に進む。夏場なのでイメージできないが、ルート途中にはスキー場もあって、冬はそこそこ雪が積もる場所のようだ。

浪合への寄り道が済んで国道153号に復帰したあたりから、うつらうつらし始めるが、降りるバス停の心配もあったのでなんとか耐える。そうこうするうちに賑やかなところに出たので周囲を見渡すと、昼神温泉の近くのようだ。そろそろ終点も近いので、降りるバス停をどうやって運転士に伝えるか逡巡していると、例の女性たちが降車ボタンを押し、昔っぽいブザーが車内に鳴り響く。停車したバス停を見るとちょうどこまんばで、これ幸いと彼女たちの後についてバスを降りる。

待合室あり。同じ場所に中央高速バスの阿智バス停もある。
信南交通 こまんばバス停

謎の女性たちはバス停近くの「ショッピングタウン ピア」へと向かい、自分はそのままバス停に留まる。そのうち彼女らは自転車に乗って東方向へ走り去っていった。結局、謎は謎のままだったが、もしかしたら彼女たちは根羽の住民ではなく阿智に住んでいて、休日のみ根羽へ働きに出ているのかも、という妄想が妥当、ということで納得した。


*1:役場新庁舎が完成移転しました | 根羽村役場 | 長野県下伊那郡」にも書かれているように、新役場の場所には以前小学校があったようだが、小学校の移転は1991年とずいぶん前なので、バス停名にはあまりこだわりがないのかもしれない。

*2:上の写真の、ジムニータイプの車が停まっているところ。

*3:この場所は根羽観光バスの敷地らしい。この会社がバスの運行を受託しているのだろう。

*4:なお、車内放送がないバスでも、降車ボタンは必ず設置されている。そういうルールなのかもしれないが、放送なしでは押しようがない気がする。

*5:20年以上前、当時住んでいた地域では、出稼ぎで来日した外国人がよく休みの日に「ただ電車に乗って暇をつぶしていた」ことはあった。ただ、彼女たちを見なかったら、そんな事実をすっかり忘れていたところだった。

*6:ルート順に、根羽村平谷村阿智村

*7:国道から外れる部分は2か所。いずれも阿智村内で、旧浪合村と阿智村のそれぞれ中心部が該当する。