それにしても、愛媛県内は長距離を走るバスばかりに乗っている。ここまで乗った4本、すべて1時間以上の乗車となっている。おかげで距離を稼ぐことはできているが、少々味気ない気もする。2台連続でトップドア車が続いたが、次はドアが2つある普通の路線バスだ。
2019.04.28[Sun]
八幡浜市立病院前(発)~市役所前15:39→三瓶出張所16:10~周木(行)
宇和島バス、¥570、14.1km
宇和島バス 周木行
ここからしばらくの間、宇和島自動車にお世話になる。まずは三瓶*1を目指す。この時間帯の三瓶方面は、周木行に続行して下泊行がある。どちらに乗っても問題はないが、周木行には時刻表の経由地に「日の浦、バイパス」と書かれていて、なんとなく経由地が多い方が面白いかな、くらいの感覚で先発の周木行を選んだ*2。
当初乗客はなかったが、八幡浜営業所と(八幡浜駅前を経由した後の)江戸岡交差点前で乗客があった。後者のバス停で乗ってきたのは、おそうざいを大量に購入したおじいさん。大きなレジ袋2つを抱え、うち1つは惣菜だけでほぼぱんぱんになっていた。そもそもそんなに食べきれないだろう、いや連休中に孫が来るのかもしれない、でもたまたま見えた商品がフキの煮物っぽく、孫の好物としてそのチョイスは適切なのか、などと勝手な想像を巡らす。
日の浦団地はちょっとした寄り道ルート上にある。団地といっても都会にあるようなそれではなく、狭い丘陵地に一戸建てが並ぶタイプの「団地」だ。富山でも一戸建てが集まったところをそう呼ぶのであまり違和感はないが、富山の感覚からすると団地と呼ぶには小規模すぎるように思う。せっかくの経由地だが、乗降はなかった。
日の浦団地バス停から見た、日の浦団地
日の浦団地を過ぎると道は険しくなって、トンネルで峠を越える。ただ、峠を越えても谷入口あたりはまだ八幡浜市なのが面白い。その後は狭い谷筋を下っていくが、朴あたりで周囲が開け、走りやすいバイパスを快調に進んで三瓶出張所へと到着。2人が降りて1人が乗ると、バスは出発。周木を目指して走っていった。
宇和島自動車 三瓶出張所
あまりこのような表現は好きではないのだが、三瓶出張所は「昭和」っぽい建物だ。ネット上では三瓶営業所という表現*3も散見されることから、(たぶん)最近格下げされたのだろう。ただ、出張所内には出札も生きていて、実際に見たことはないのだけれど、国鉄時代の自動車駅の雰囲気漂うところだった。
三瓶出張所 待合室
旅客運賃表や周木方面時刻表の空き具合や、「山手廻り」「海岸廻り」といった表現から想像すると、かつては海岸廻りでも八幡浜方面へ行けたようだ。こういう想像を巡らすことができる隙を見つけると嬉しくなる。また、宇和島自動車100周年ポスターで使われている写真がいい感じだ*4。とにかく、そんな感じであれやこれや妄想していると、45分の待ち時間はあっという間に過ぎていった。