2018.10.18-21 南から北へ106

2018.10.19[Fri]
高茶屋小森南(発)~津駅15:19→椋本15:51
三重交通 [52]、¥640、14.4km

津駅にて
三重交通 椋本行

椋本というところがどういうところかあまりよく分かっていないまま、椋本行のバスに乗り込む。算段としては、椋本から亀山方面へ抜けるつもりなので、津と亀山の間にある街くらいの認識しか持ち合わせていない。複数のターミナルからバスが出ているということから、椋本はそこそこ大きな街なのかもしれない。人は住んでいるけど商店街は寂れてて、バイパスにできたロードサイドショップばかりが賑やかな街、みたいな街を勝手に想像する。

津駅を乗客12人で定刻に発車する。しばらくは国道23号を北進するが、塚口手前でショートカットするように狭い道へ入り、バス停経由後は左折して北西方向へ進む。一身田団地前では7名が下車し乗客がほとんどいなくなるが、次の高田高校前で高校生12人が乗車してきて、またすぐに賑やかになる。男子はゲーム、女子はおしゃべり。典型的すぎて「もしかしたら演じているのでは?」なんて穿った見方をしたくなるくらいの分かりやすさだった。

三重交通のバスはこれで3本目だが、案内放送の特徴がだんだん分かるようになってきた。まず、ICカード利用時の案内で「カード残高不足の場合は現金でお支払いください」と表現している点。奈良交通では「不足分は現金でお支払いください」だったので、足りない部分だけを現金で支払う、つまりは1円単位で運賃箱に放り込む必要があるみたいに聞こえたが*1三重交通の言い方なら残高不足となった時点ですべてを現金で支払う、というふうに受け取れる。自分がひねくれ者だからそう捉えてしまうのだとは思うが、アナウンス的には三重交通の方がスマートだと思う。

加えて、車内放送について気になったのは、バス停案内の直後に流れる広告に皇学館大学が多いこと。以前地鉄バスに乗ったとき、高校の最寄バス停付近で自衛隊の広告を多く聞いたことを書いたが*2皇学館大学の場合は高校の位置にはそれほど関係なく設定されているようだ。「未来へつなぐ日本の心」なんて惹句は皇学館らしさが出ていて分かりやすいが、そもそも地元の大学なら広告を出さなくてもある程度の認知はあるわけで、何度も流す意味はないんじゃないかとは思う*3

バスは、椋本手前の直角に折れる部分を除いて、単調な生活道路を進んで終点に到着する。9名が下車したが、すぐにめいめいの目的地へ向かって散ってしまい、亀山行のバスを待つのは自分だけであった。着いた後に椋本がどういうところなのか調べてみると、昔の自治体では芸濃町というところらしく、要するにまだ津市のテリトリーだ。今日という日は、日中のほとんどを津市で過ごしていることになる。地名は短いのに、市域はやたら広大だ。


*1:南から北へ92」を参照。

*2:例えば「年末年始ふり~きっぷ10」など。

*3:むしろ、近隣の県で実施したほうが効果的なように思う。車内放送ではなくラッピングバスの事例ではあるが、地鉄バスでは北陸大学や仁愛大学など北陸の他県の大学のものを見かけたりするので。