2018.04.29-05.03 南から北へ60

福山駅前のロータリーは馬蹄のような形をしている。ロータリーを時計に見立てると駅に向かって7時の位置、すなわち馬蹄の左側末端付近にトモテツバスは到着した。降りてきょろきょろすると5時の位置に次のバスが停まっているが、もちろんそこは馬蹄のもう一方の末端であり、5時と7時の間はバスの出入口で横断できそうにない。小走りになってロータリーをほぼ一周し、何とかバスに乗り込んだ*1

2018.05.02[Wed]
福山駅前11:35→笠岡駅前12:30
井笠バス、¥760、18.8km

福山からは笠岡に向かう。当初、というか計画を立てる際には、ぼんやりと井原~高梁~岡山で行けそうな感覚でいたが、実際調べてみるとコミュニティバスの停留所レベルでは井原/高梁の両方向に行ける場所はあるものの、「朝は街へ出るバス、午後は山に帰るバス」といったスケジュールで運行されているようで、山を越えて向こうの街へ行くという目的ではどうも使えそうにない。1年半ほど前なら備北バスの高梁井原線があったが、こちらはすでに廃止済だ*2。仕方がないので、笠岡経由で倉敷方面へと抜けるつもりで今後のルートは検討してある。そして、本日の徒歩区間はそこにある。

福山駅前での乗客は6人、これが途中の乗降で漸減し笠岡駅前では3人となっていた。平日4往復の路線*3ということで、利用者はこんなものなんだろう。天候は本格的な雨、町中の道も混んでいて、イライラが募るせいかバスが右折する際もなかなか譲ってもらえない。広島市あたりで「バスにやさしいドライバー」を知ってしまったので、同じ県でもこんなに違いがあるということにちょっと驚く。天気と渋滞のせいだと思いたい。

バスは市街地北西部の住宅地を抜けていく。培遠中学校前までは道路沿いにチェーン店が立ち並ぶ、良くある郊外の風景だったが、その先の交差点を左折してからは一気に道が細くなる。交通量もあり、また降車する客も多く*4、かつそこそこの上り坂だったので、運転士は大変だったと思う。ミラー越しに見る運転士はベテランのように見えた。そんな人じゃないとこの道は難しいとも思った。


浦上東あたりの道

浦上東を越えると中央に線が引かれた道の割合が多くなり、坪生公園前以降はしばらくセンターラインのある道が続く。そんな道幅が維持されたまま篠坂あたりで県境を越えて岡山県へ。なかなか狭い道を通る路線だったと心が総括を始めた矢先、陶山局前付近で再び狭い方へと入り込み、銀山の先まで狭小区間が続く。今は1日4往復だから大丈夫だろうが、もっと本数が多かった時代はどうやってすれ違いしていたのか気になる路線だ。


陶山局前付近の道

その後、広域農道に出るもすぐに右折し、まるで広い道を避けているかのようなルート選択で進む。Googleカーですら入らなかった道を抜け*5、この路線一番のハイライトだった土手~西浜*6間の鉤型の道へと進む。さすがにここは運転士も慎重に進み、軒の間を縫うようにゆっくりと通過した。金浦口を越えるとようやく道が広くなり、すぐに笠岡駅前となる。もう、陶山局前あたりからずっとニヤニヤしっぱなしの路線だった。


土手~西浜間の鉤型路

県境を挟んで隣り合う市同士を結ぶバスだから、広い道を行き来してるのだろう、なんて予想を良い方向に裏切ってくれるすごい路線だった。笠岡駅前到着後、運転士が8分遅れたことを詫びていたが*7、遅れすら気にならないくらい楽しいルートであった。……なので、ちゃんと写真を撮れなかったことが悔やまれる。

笠岡駅前にて
井笠バス 笠岡駅前行(行先切替後)

ちなみに、この路線がホテル佐多岬から数えて50本目となるバスだった。この数には、結果的には無駄になった区間*8も含まれているが、節目のバスが記憶に残る路線だったのはちょっと嬉しい。この辺に来る機会はそうないだろうが、あればもう一度乗ってみたい路線である。


備北バス高梁井原線の記録。


*1:慌てすぎていたせいか、写真を撮るのをすっかり忘れてしまった。

*2:《参照サイト》で確認した。

*3:休日は3往復と減便される。

*4:春日から浦上のあたりは、この路線のみが通過するルートだからかもしれない。

*5:もっとも、Googleカーが巡回した当時は通行止めだったようで、そのために撮影されていないものと考えられるが、乗車時のメモに「湾頭手前狭い!」なんて記録も残っている。

*6:ようすな、と読むようだ。

*7:個人的には前回乗ったトモテツバスに詫びてもらいたかったが。

*8:例えば、第2回で乗車した御裳川~下関駅のサンデン交通や、今回(第3回)の坂上線など。