2018.04.29-05.03 南から北へ42

2018.04.30[Mon]
防府駅前14:40→徳山駅前15:37
防長交通、¥630、27.1km

防府駅前にて
防長交通 徳山駅前行

次のバスで周南市へと向かう。防府と周南を結ぶバスということで、これまで乗ってきたような車両を漠然と想像していたが、やってきたのは市内循環バスで使われるような小振りのバスだった。防府駅からの乗客は6人、夫婦1組を除いたすべてが男性で、老人という風情の人もいない。田舎のバスでは珍しい客層で、皆さん免停にでもなったのかと他人事ながら心配になる。加えて、末田で降りた男性はイオンで買い込んだレジ袋3つ分になるカップ麺を抱えていた。免停だけでなく健康面も心配だ、余計なお世話だけど。

富海*1付近で国道2号に合流し、バスはさらに東を目指す。海を眺めると、潮干狩りをやっていた。ふと、おいしい貝が食べたくなって頭の中が牡蠣一色になるが、あいにくシーズンは終わってしまっている。では今晩何を食べようかと思案するも、潮干狩りで採れる貝ではないのに、牡蠣とビール以外思いつかない頭になってしまう。ダメな大人だ。

周南市へ入り、福川中前あたりで国道2号から外れ、だけど昔は国道2号だったであろう道で徳山駅へと進む。下関を出発してから、黄色一色に塗られた電車と何度かすれ違う。最初のころは「和がらし色の変な電車」と思っていたが、見慣れてくると周りの景色に溶け込む塗装のように思えてきた。単色なのは経済的な理由が大きいものと思われるが、この色は割と風景に溶け込みやすいいい色なんじゃないか、なんて思う。

小さいバスの割には途中の乗降はそこそこあり、結局徳山駅まで自分以外の誰かが必ず乗っている状態のままだった。バス会社にもいろいろ事情があるのだろうが、乗降が多い路線だったので、ドアが一つしかないこのようなバスにはあまり向かないような気がする。そのせいか、徳山駅には数分遅れて到着した。

ここでも1時間半ほど待ち時間があるので、「CCC図書館」を見物しておく。徳山駅は最近、図書館風の本屋ができて話題となったが、見てみると案の定、賑わっているのはスターバックスばかりだった。ただ、読書用のスペースなのか屋外にもイスとテーブルが配置されている*2のでその一角を陣取り、これまでの行程のメモを整理することができた。図書館が図書館として機能していないのはやるせない思いだが、目的不明なイスとテーブルが自分にとってのメリットになっている。はたしてそれは良いことなのか考えてみるが、もちろん結論など出ない。

「CCC図書館」より
徳山駅在来口ロータリー


*1:「とのみ」と読むらしい。良い地名だ。

*2:ただし、図書館の出入口にはレンタルビデオ店で見かけるようなタグチェック用ゲートがあった。これだと貸出手続きをしていない本は屋外に持ち出せないと思うので、図書館の閲覧スペースにはならないだろう。現実、屋外の利用者は数人が一緒に勉強するかたち(そして、ほとんど勉強にならない)の中高生ばかりだった。