2017.10.26-29 南から北へ20

肥後大津駅は思ったより賑やかな駅だった。バスの着いた南口は最近整備されたばかりらしく、ロータリー*1や待合室も新しく輝いている。乗り継ぎ時間があまりないのと、万が一空席が少なくて乗車できないというのを避けるため、早めにバス停に並んでおく。日差しはいよいよ強く、暑いくらいだ。こういう天気だと欧米系の人はすぐTシャツとかになるよねえ、なんて話を松本さんとしていると、事実そんなカップルがいて、しかも英語で話しかけられてしまう。どうやら同じバスに乗るらしいことは分かったが、それ以上はよく分からない。かたや松本さんは割と英語が達者のようで、いろいろ分かったようだ。ともかく、そんな外国人と一緒に並んでバスを待つ。

これから乗るバスは大分行のやまびこ号だ。ただ、予定の時間になってもなかなかやってこない。別方面のバスは容赦なくやってくるので、外国人に「This?」と聞かれる都度「No!」と伝えるのが可笑しくもあり、煩わしくもある。やまびこ号は約10分の遅れでやってきた*2。すでに25人ほど乗車しているが、大津駅南口で待っていたのは10人くらいだったので、問題なく乗れた。

2017.10.27[Fri]
熊本駅前(発)~大津駅南口11:45→阿蘇駅前12:38~県庁正門前(行)
九州産交バス/大分バス やまびこ号、¥800、28.7km

やまびこ号大分行 肥後大津駅にて
やまびこ号大分行

朝から数えて5本目のバスは大分行の特急バスだ。現在、熊本と大分を結ぶ鉄道(豊肥本線)が地震の影響により肥後大津阿蘇間で運休中であり、当初はこちらの代行バスの利用を考えていたが、主に地元の学生利用のお客さまの通学支援のため運行しております*3とのことで、日中時間帯と日曜祝日の代行バス輸送は行われていない*4。そのおかげなのかやまびこ号の利用者が増加しているらしく、増便が進んで現状は9往復が運行されている*5

ただこのやまびこ号も、阿蘇大橋付近の大規模な土砂崩れによって迂回を余儀なくされており、ミルクロードと呼ばれる県道339号を経由して阿蘇市へと入っていくことになる。阿蘇市側の下りが特に険しく、冬場凍結したら大変そうな坂道だった*6カルデラに入ってしまうと、ほぼ平坦な道なりで赤水駅へ到着、さきほどの外国人が降りていった。アーデンホテル阿蘇まで進んだ後は折り返して、大分方面へと進む。乙姫ペンション村入口*7カドリー・ドミニオンと、アーデンホテル阿蘇も含めて不思議な名前のバス停をいくつか越えると、大津であった10分遅れのまま阿蘇駅となる。通路を挟んで隣に座るおっちゃんが「トイレはまだか?」*8なんて聞きつつもそもそしているが、トイレが心配ならロング缶のビール開けるなよ、と心の中で突っ込んでいると阿蘇駅に到着。ビール缶を羨ましそうに眺めながら降車する。

ここまで30分以内の乗り継ぎで進んできたが、次のバスまではしばらく時間があるので、食事を済ませておきたい。駅近くにあったラーメン屋(夢の湯ラーメン)で昼食。松本さんはとんこつラーメン大盛、こちらはチャーハン定食。ラーメンの麺は九州っぽいやつではなかったので残念だったが、定食はチャーハン+ラーメン+餃子3つ+サラダ+煮物+漬物と相当なボリュームだった。何とか平らげて、駅へ戻って次のバスを待つ。


*1:立派なバイクが飾られていた。付近に本田の熊本製作所があることから、その関係と思われる。

*2:個人的な感覚では、10分程度の遅れなどバスでは良くある話だと思っている。

*3:ちなみにこの情報、JR九州のトップページのお知らせにはなく(過去のニュースリリースにも見当たらない)、トップページ最下段のエリア別お知らせ情報~熊本エリアにある、新着情報の中のお知らせ「【平成29年5月22日以降】豊肥本線一部区間バス輸送(肥後大津駅~宮地駅)について」に掲示されている。

*4:なお、「災害に伴う運行状況のご案内について」を見ると、肥後大津阿蘇間には代行輸送区間の表示はないので、辻褄が合っているといえば合っている。

*5:これは今回に限る話ではなく、wikipedia:やまびこ号 (特急バス)を見ると、1990年代にあった集中豪雨による豊肥本線不通時には最大12往復にまでなったと書かれている。

*6:いくら九州でも山間部なら雪も降るし、凍結もするだろう。

*7:ペンションって言葉に縁がなさそうな夫婦が下車した。

*8:前述のWikipediaによると、利用者の多い休前日にはトイレなしの車両が充当されるらしい。