2021.05.05-07 金沢→長岡18

バスの出発30分前に散歩から戻り、バス停で待つ。雨がたまにポツポツと降ってくるが、長続きはせずに止むを繰り返している。

2021.05.07[Fri]
能生案内所14:09→直江津ショッピングセンター前14:52労災病院前(行)
頸城自動車 [32]能生線、¥950、27.5km

能生案内所にて
頸城自動車 労災病院前行

ここからは頸城自動車のバスとなる。この先も数本、頸城バスにお世話になるので、運転士より上越市内1日フリー乗車券*1を購入しておく。なお、頸城自動車は運転席付近の座席は使用禁止となっていた。久しぶりにコロナのことを思い出し、マスクを着け直したりする。

能生案内所からの乗客は5人。うち2人は「このバスがなくなったら困る」といった話をしていたが、小泊東で降りたので、「このバス」とは能生線のことではなく、仙納線*2のことを指すのかもしれない。いずれにせよ能生案内所からの乗客は中の郷西までですべて降車したので、自分以外の今回の利用者は仙納線があれば大丈夫な人たちばかりだったということになる。

バスのルートは基本的に国道8号だが、筒石と谷浜では集落内の細い道へと入っていった。筒石の磯部小学校入口バス停付近は特に狭く、筒石川にかかる久比岐自転車道との「併用橋」は他では見かけない光景で面白かった。しかしながら、いくら集落内を経由してもその区間での乗客はなく、この路線が2往復になってしまうのも仕方がないのかも、なんて思ってしまう。直江津側にも利用者はいたが、能生側よりも少なくてうみてらす名立前からの1人だけだった。うみてらす名立前であれば頸城自動車の運行する名立線でフォローされるエリアとなる。となると、徳合崎うみてらす名立前間は早晩なくなるのかもしれない。


筒石の「併用橋」(左が自転車道、右が車道)

頸城自動車の車内放送を聞いていて気になったのは、バス停名の末尾が方角(東西南北)などのときだけ、バス停名の案内が「~です」ではなく「~停留所です」となる点。例えば、藤崎西バス停の案内は「次は藤崎西停留所です」となり、藤崎バス停の時は「次は藤崎です」と案内される。何か理由やルールがあるのだろうが、今回乗車した能生線だけではそれを見出すことはできなかった。ただ、この後乗るバスも頸城自動車なので、調査は継続したい。とりあえずこの路線では、バス停名に「中」(長浜中)がつくと「~停留所」となること、位置を示す言葉でも「前」や「入口」では停留所がつかないこと、長いバス停名(五智二丁目東)でも「~停留所」がつくことくらいは把握できた。

直江津に近づいてくると、郷津手前で国道から逸れてしばし海沿いを走り、その後は小高い山を登りつめて五智老人ホーム前となり、時間調整が入る。この前後だけ小雨があったが、これがこの日の雨のピークだった。高台にある老人ホームから下ると、直江津の街に出る。道路沿いが若干賑やかになってくると、降車予定の直江津ショッピングセンター前に到着。2人の乗客が降りて、バスは空のまま労災病院へと走り去った。直江津ショッピングセンター前バス停はバス会社の係員が詰めているバスターミナルで、そこそこの本数が発着していた。バスが到着する際は、行き先と乗り場の案内が入り、まるで昔の富山駅前みたいだった。

バス停の名のとおり、バスターミナルはショッピングセンターに隣接している。久しぶりの街中での乗り継ぎなので、店内に入ってATMでお金を下ろしておく。そのついでにショッピングセンター内をぶらつくが、2階全体が無印良品フロアらしく、えらく力んだインテリアになっていた。なんか落ち着かないので、すぐ1階に降りてしまったが。

直江津ショッピングセンター前バス停
直江津ショッピングセンター前バス停


*1:1,000円。能生は糸魚川市だが、「とってもお得なスクラッチ式 『1日フリー乗車券』 販売中 ![pdf]」の適用路線一覧によると、能生線の全区間がフリー区間に含まれている。

*2:能生から仙納へ向かうバス。糸魚川バスの運行で、徳合崎まで能生線と同経路で運行されている。

2021.05.05-07 金沢→長岡17

2021.05.07[Fri]
糸魚川総合病院11:35→能生案内所11:55能生駅前(行)
糸魚川バス [01]糸魚川能生線、¥560、11.4km

糸魚川総合病院にて
糸魚川バス 能生駅前行

20分ほどの待ち合わせで次のバス、これで能生へと向かう。糸魚川総合病院*1での乗客は16人と多い。能生より先はこの後のバスでも十分間に合うが、病院で待っても面白味はないので、混んだバスに乗り込んで先を急ぐ。

病院を出ると、バスは北へ向かって国道8号へと出る。基本的にはこの国道だけで能生へと向かう。ルート的には変化に乏しいが、ずっと海を眺めながらバスに乗り続けられる路線というのはあまりないので、左側の座席に陣取って、外ばかり眺める。

この路線は出発地点の乗客が最大で進むにしたがって乗客が減っていく、駅から郊外へ向かうバス路線のパターンと一緒の利用形態だった。利用者はお年寄りが多く、先ほどのバスと同様に皆さん「おでかけパス」を提示して降りていく。糸魚川バスの降車ボタン押下時に流れるアナウンスは独特で、「バスが止まりますまで、そのままお待ちください」だった。「止まりますまで」という表現は他ではあまり聞いたことないなあ、なんて当初は思っていたが、何度も聞いているうちに慣れてきた。

梶屋敷地区に入ると、梶屋敷四ッ角*2バス停を通過した。ひとつ前のバスで「四ツ角はその地域の中心地」みたいなことを思いついたが、あながち間違ってはなさそうだ。

浦本駅出発時点の乗客は7人と、まだまだ多い。途中、鬼伏鬼舞というバス停が連続してあり、ダイナミックな振り付けで踊る鬼が目に浮かぶようになる。木浦を過ぎると能生案内所も近い。能生案内所では6人全員が降車し、乗客のないままバスは能生駅へと向かって走り去った。

能生案内所バス停
能生案内所バス停

バス停名に案内所とあるが、周辺にそのような施設があるわけではなく、糸魚川市の能生事務所*3に寄り添っているだけだ。以前は付近に車庫みたいなものがあったのかもしれないが、今は単にバスのハブとしての機能しかなさそうだ。ある程度予想はしていたものの、ちょっと残念に思う。

ちょうどお昼なので、ここで食事をしたいが、旅行者が食堂に入るのはちょっと憚られる。なので、バス停前のスーパーで総菜を買い揃えて軽く済ませた。あぶ玉というのを初めて食べたけど、なかなか美味しかった。

飯が済むと暇になる。次のバスの出発は2時過ぎと時間はたっぷりあるので、しばし散歩。見かけた看板に能生歴史民俗資料館とあったので向かうと、着いた先には休館中の文字が。資料館近くには社が立派な神社があり、宝物殿と書かれた建物があったので近寄るも、鍵がかかっている*4。仕方がないので弁天岩まで足を延ばし、岩に登って来し方行く末を眺めたりした。

弁天岩にて
弁天岩から見た来し方(糸魚川方向)

弁天岩にて
弁天岩から見た行く末(上越方向)

行きは久比岐自転車道を歩いたが、帰りは能生の商店街経由でバス停へと戻る。人通りも少なく、ほとんど営業もしていない寂れた通りではあったが、ツバメは元気に飛び回っていた。どうもこの通りで人間は警戒対象らしく、何度も「ツピーツピー」と煽られながらの帰り道だったが、長旅を終えたばかりでまだ人馴れしていないツバメだったのかもしれない。


*1:余談だが、別のバスで「糸病経由」という表記を見かけたので、当地では「糸病」の略称が通用するようだ。

*2:糸魚川バスの時刻表表記による。ちなみに糸魚川市内中心部にあったバス停は「四ツ角」と「ツ」は大きい。

*3:おそらく旧能生町役場だろう。

*4:こちらは完全予約制で、団体(10人)より拝観可能とのこと。

2021.05.05-07 金沢→長岡16

2021.05.07[Fri]
大沢(発)~きらら青海10:25→糸魚川総合病院11:15
糸魚川バス [02]おうみ巡回線、¥320、19.6km

きらら青海にて
糸魚川バス 糸魚川総合病院行

きらら青海からは、黒部宇奈月温泉駅行以来久しぶりとなる路線バスタイプの車両になる。当初はきらら青海で1時間半ほど待って、きらら青海入口バス停から糸魚川駅行のバスに乗る想定でいたが、もっと早くに先へ進めるバスがあったのでこちらにした*1。まあ、どちらに乗っても先で一緒になるので、先を急いでもあまり意味はないけど。

すでに5人が乗車済の車内に2人が乗り込む。まずはさきほどのコミュニティバスで来た道を戻って青海駅へ。さすがに車体が大きくて駅前の広場でUターンできないためか、戻る道は1筋違う道路となる。その後も「おうみ巡回」の名の通り、国道8号には出ずに旧街道沿いのような狭い通りを行く。途中、名引支館前で乗客がある。「支館」という呼び方が独特だが、地区の集会所みたいなものだろうか*2

田海川西*3の先で右折し、田海川沿いを横地まで遡上するがこの区間の乗降はなかった。反時計回りで田海川沿いの巡回を終えると、今度は先ほどよりは広い道*4で東進する。総合福祉会館ふれあいに寄り道した後、さらに進むと今村新田入口に到着、3人の乗車があった。バスが動き出すと、スーパー「ハピー」の前を通ったので、親不知からのバス利用者が目指したのはスーパーだった可能性が高そうだ。ちなみに、当方の乗り継ぎについても、この今村新田入口までコミュニティバスに乗り続ければ運賃を安く抑えられそうだが、おうみ巡回線の運賃区界*5はちょっと変わっていて、出発点の大沢から姫川を渡る直前の新姫川橋までがひとまとまりになっている*6。つまり、青海地区からの利用は運賃が一緒ということになるので、どこで乗り継いでも運賃は変わらないということになる。

八千川橋の先で左折し、青海地区の巡回はまだまだ続く。外を眺めていると、先ほど乗ってきたワンボックスカーを洗車しているのが見えた。コミュニティバスの委託先であるツカダ運輸の車庫の前を通過したようだ。健康づくりセンターはぴねすで1人降車するが、さきほど総合福祉会館ふれあいで降車した人もそうだったように、運賃箱にお金を投入する音が聞こえない。皆さんどうも首から下げた定期券みたいなものを見せて降りている。

新須沢でようやく国道8号に出る。ちょうど対向するバス*7とすれ違ったが、あちらのバスはほぼ満席だった。こちらもこの時点での乗客は10人、2時間に1本程度の運行ながら、利用者はけっこう多い。姫川を渡ると糸魚川駅、と思いきやマックスバリュのあるショッピングセンター入口に寄り道。このときの降車で、運転士に提示している定期券みたいなものが「おでかけパス」というものだと分かる。帰ってから調べてみると、65歳以上なら6か月3,000円で糸魚川地区のバスが乗り放題となるパスらしい。バスの利用者が多いのも納得だ。

ショッピングセンター入口を経由した後にようやく糸魚川駅日本海へ……の前に、四ツ角バス停を通過する。栃木県内では十文字と呼ばれていた十字路交差点のことを、この地では四ツ角と読んでいるのか、なんて思っていると、次のバス停は本町十字路。表現が統一されてないのかと残念に思ったりもしたが、(そんな地名がついた当時は)地域で一番賑やかな場所のことを「四ツ角」と呼んだのかもしれないな、なんて思い直す。そうこう考えているうちにようやく糸魚川駅へと到着、ここでまとまった降車(5人)があり、車内は若干空いてくる。その後は再び線路の南側へと戻り、中央大通りを走って糸魚川総合病院へと向かう。糸魚川バスのバス停間隔は短めで、乗降も多く発生したことから、糸魚川総合病院へは若干遅れての到着となった。

糸魚川総合病院はこの地域の中心となる医療拠点と思われる。また、バスの結節点でもあるようで、ここまでのバスに乗ってきた人が次のバスが来るのを待っている。バスの待合室は10人以上がひしめき合っていたので、こちらはバス停の外で距離を置いて次のバスを待った。

糸魚川総合病院にて
バス待ち中にやってきた西海線来海沢行


*1:なお、今回選択したルートの方が運賃も若干安くなる(糸魚川駅行だと駅まで360円かかる)。

*2:なお、この後も高畑支館前というバス停を通過している。

*3:「田海川」は「とうみがわ」と読んでいた。

*4:青海駅方面にさかのぼると、きらら青海の前につながっている。

*5:バスの運賃が変わる境界、みたいなもの。最近の運賃表示器はバス停ごとに表示が更新されるものが多くなっているが、運賃部分は区界となるバス停を超えない限りは変化がない。詳細は頸城バスグループ運賃表運賃表の見方[pdf]が参考になる。

*6:糸魚川バス管内運賃表[pdf]の3ページに記載されている。

*7:時間帯からして、糸魚川総合病院10:25発の青海糸魚川線大沢行と思われる。