2019.09.25-28 南から北へ142

2019.09.26[Thu]
高遠駅13:00→仙流荘13:41~岩入(行)
伊那市 長谷循環バス、¥310、19.0km

高遠駅にて
伊那市 長谷循環バス 岩入行

以前利用したときは仙流荘からJRバスだったような記憶があるが*1、現在はコミュニティバスとなっている。12時56分着が定刻となっている伊那市からのバスの到着を待ってからの出発となったが、そのバスから乗り継ぐ客はなく、高遠駅から3人の乗客で出発となる。

コミュニティバスということもあってルートは複雑で、まずスーパーニシザワの外縁を巡るように、高遠小学校入口伊那小原の順で寄り道した後、非持付近で国道152号から外れた集落を非持山公民館前中原という順で経由する。後者については、特に非持山公民館前バス停の前後が狭く、小さなバスでも徐行しながらの走行だった。こういった狭い区間の走行は、こっちはドキドキしてるのに、運転士は(徐行はすれど)こともなげに走り抜けたりするので、そのギャップを楽しんでいる。


非持山公民館前付近の道

また、道の駅南アルプスむら長谷美和診療所は敷地内に寄り道するが、そこでの乗降はなし。結局、ここまで挙げた寄り道区間での乗降は伊那小原のみだったが、それ以外の区間ではポツリポツリではあるが乗降はあった。伊那美和の手前で国道からはそれるが、しばらくのどかな山間の走り良い道を進む。和泉原の先で森の中を道を進むようになると、右側の崖下には目的地の仙流荘や駐車場が見えてくる。黒川を通過すると下り坂がきつくなり、やがて開けた川沿いに出る。しばらく下流側に進むと仙流荘に到着、自分だけが降りる。2人を乗せたバスはその先へ進んでいった。

仙流荘バス停から北沢峠方向を望む
仙流荘バス停

若干汗ばむような気温だが、天気の良いときに来れて本当に良かった、というのが第一感。木曜日ということもあってか、駐車場は50台くらいが埋まる程度でゆったり。すでに北沢峠行のバス停前のベンチでは10番までが埋まっていたが、これくらいなら座って上まで行けるだろう。ということで、さっそく切符を購入する。

時刻表・運賃表の他に、ナップサックがぶら下げられている。
仙流荘の時刻表と運賃表

バス停に併設された建物に入って、食券タイプの券売機から片道切符を購入する。運賃は消費税増税直前だったので、これを書いている今よりは若干安いはずだ。よくみると、手回り品は別料金。ぶら下げられたナップサックは18リットルサイズで、これよりも大きい荷物は手回り料金を別途追加する必要があるとのこと。持ち合わせたザックは30リットル、なので手回り品つきの切符を購入した。

あとはバス停横のベンチで待つだけ。そのうち北沢峠からバスが下りてきた。2台*2体制だが、座席にはまだ余裕がある状態。この便のみ戸台口行だが、2台とも皆ここで降車したため、続行便はここで折り返してまた北沢峠へ戻っていった。平日でも2台体制なのはちょっと意外だったが、柔軟な運用をしているようだ。なお、山から下りてきたほとんどの人は駐車場へ直行し、車で街へ下っていった。長谷循環バスへ乗り継ごうとしていたのはわずかに3人だけ、そんなご時勢とは言え、少々さびしく思う。


*1:前回の記事でも触れたが、相当記憶は薄れている。そもそも、この高遠駅の記憶はまったくない(当時は仙流荘から伊那まで直通だったのかもしれないけど)。

*2:仙流荘にあった車庫には他に2台停まっていたので、最大4台での運行が可能なようだ。

2019.09.25-28 南から北へ141

伊那旭町バス停(JRバス)と旭町バス停(伊那市)
伊那旭町バス停

次のバスは午前中5本目。途中歩いたりもしたのに、朝早くから行動したためか午前中がずいぶん長い。

2019.09.26[Thu]
伊那中央病院(発)~伊那旭町11:27→高遠12:00~高遠さくらの湯(行)
JRバス関東、¥520、9.6km

伊那旭町にて
JRバス関東 高遠さくらの湯行

伊那旭町出発時点の乗客は3人、まずは伊那市*1へ。駅では待っていた4人が乗り込むが、飯田線の接続待ちをするらしく、しばらく停車。これから先、伊那市駅から北沢峠までは、学生のころの山登り*2で逆ルートでの乗車経験があるが、この伊那市駅周辺の当時の記憶はない。確かに来たはずなのに駅周辺の風景にはまったく覚えがない、ちょっと残念だ。

岡谷方面からやってきた電車が到着した後、駅員からの合図を確認したうえでバスは発車、結局乗り継いだ人はいなかった。今は会社が異なるが、JR同士ということもあって連携をとっているようだ。JRバス関東ということで、車内には栃木県の分譲地案内の広告*3掲示されていたが、利用者で興味を示す人などいないだろうなあなんて考える。

乗車は伊那通町伊那古町で若干あったが、以降は降車のみとなる。国道361号をひたすら東進する、ちょっと味気ないルートだが、車窓に見える長野の田舎の景色は雰囲気があってよい。

昼下がりの高遠駅
高遠駅

伊那市から30分ほどで高遠に到着、全員が降りた。鉄道はなくても高遠駅、国鉄バス時代の自動車駅の雰囲気を今に伝えていて、こういった呼び名は好きだ。高遠さくらの湯方面へバスが出ていくと、すぐに人気はなくなる。ちょうど昼なので、食事できるところを物色すべく、高遠の街を歩く。メインストリートから1本入ったところに昔ながらの街の食堂、といった好みの雰囲気の店があったので入る。ラーメン、丼もの、蕎麦に寿司となんでもござれの食堂って久しく入ってない。期待値が高まる。

食堂のテレビでは茨城の家族4人殺傷事件の続報をやっていて、客はそれをぼんやりと眺めつつゆっくり食事をしている。普段はご当地ものよりその時食べたいものを優先して頼む傾向にあるが、ローメンというのが気になったのでご飯つきで頼む。ローメンは固めの太麺にキャベツなどが入った、ラーメンと焼きそばの中間みたいな感じ。汁は少なめでニンニクが効いていて、あまり期待していなかったせいもあってか結構美味しくいただけた。麺のボリュームがけっこうあったので、ご飯が若干足手まといにはなったけど。

高遠駅の公衆電話にあった踏み台
お子さま用ふみ台

高遠駅に戻って付近をぶらぶらしていると、公衆電話ボックスの下部に「お子さま用ふみ台」があるのに気づく。今のご時勢なら電話機の方を下げて作るところ、大人の健常者の丈に子供が合わせていくスタイルが、昭和という感じがする。高遠はこの高遠駅といいさっきの食堂といい、昭和っぽさが残った良い街だと思う。


*1:通常、駅に付随するバス停名は「○○駅」とか「○○駅前」が多い中、JRバス関東のサイトでは路線マップや時刻表で「駅」なし表示となっているため、それに従った。なお、高遠も同様に「駅」なし表示だが、茅野だけはなぜか「茅野駅」となっている。ちなみに、実際のバス停に書かれた名称は「伊那市駅」だった。

*2:そのときは山梨側から入って、甲斐駒ヶ岳仙丈ヶ岳に登った。

*3:喜連川の温泉つき、といったものだった。

2019.09.25-28 南から北へ140

赤木駅を10時50分に出発する飯田線豊橋行が踏切を通り過ぎたタイミングで、次のバスがやってきた。

2019.09.26[Thu]
赤木駅前10:51→旭町11:12~ベルシャイン伊北店前(行)
伊那地域定住自立圏縦断バス 伊那本線、¥250、8.3km

赤木駅前にて
伊那地域定住自立圏縦断バス ベルシャイン伊北店前行

行先はベルシャイン、駒ヶ根で寄ったマックもベルシャインの敷地内にあったので、このあたりではメジャーなスーパーと思われる。赤木駅は乗客2人で発車、途端に自動放送が流れ、久しぶりだったので少しびっくりしたりもする*1。なお、車内掲示の内容からして、運行はJRバスに委託しているようだ。

ルートは赤木駅まで歩いてきた道の続きをのんびり進む。途中の乗降はほとんどなく、唯一あったのは沢渡での乗車1人のみ。ちなみにこのバス停、火の見やぐらの直下に待合所があった。非常に貴重な、というかおそらく唯一無二のコラボだと思うが、あまり相乗効果のない組み合わせではある*2


沢渡バス停と火の見やぐら

伊那市街に近づくと現れるバス停「本社前」、もちろんJRバスのものではなく、伊那バスの本社を示したものであるが、JRバスの車内で聞くとけっこうな違和感を感じる。というより、先頭に「伊那バス」とつければよいのにと素人考えで思うのだが、そうもいかない事情があるのかもしれぬ。

伊那バスターミナルからは乗降の頻度が増すが、こちらはそろそろ降車の予定だ。通り町以降なら、次のバスへはどこでも乗り継ぎが可能だが、あまり先まで乗り続けると乗り継ぎ先のバスと道路上ですれ違う、なんてことにもなりかねない。結局、あまり深く考えずに旭町でバスを降り、道路を横断して対向車線のバス乗り場へ移動する。移動してから、次の伊那北で乗り継げば道路を横断する必要はなかったんじゃないかと気づく*3。なお、バス車内でのアナウンスでは、高遠へは通り町での乗り継ぎが案内されていた。たしかに通り町なら降りたバス停で待っていれば乗り継げたようだ。


*1:今回の「南から北へ」では(ラジオ以外で)初めての車内放送だった。

*2:土地の有効利用という観点なら有益な組み合わせかもしれないけど。

*3:ただ、後日wikipedia:伊那北駅を見た限りでは、バスが駅構内へ乗り入れるわけではなさそうだ。よって、旭町で降りたこのときの判断は賢明だった模様。