2019.04.26-05.03 四国逆回り30

2019.05.01[Wed]
高知医療センター09:09→後免町09:43
とさでん交通 [ご4]、¥580、14.8km

高知医療センターにて
とさでん交通 後免町

とさでん交通の系統番号にはどうしてもなじめない。5年ほど前からこうなったようだが、Y5G10 とか G1J1 とか言われてもピンとこない。ただし、次に乗るバスは「ご4」、後免発着の路線ということが明快に分かるので好きだ。ひらがなが良い味を出している。他もひらがなにすれば良いのにと思う。

「ですか」だと、この高知医療センターは乗継割引が可能なバス停だが、乗り継ぐ客はおろかバスに乗ろうとする人も見当たらない。終点まで結局乗客はひとりだけ、慣れてはきたが、運転士と2人きりというのはどうも緊張する。

バスは海沿いを東へ進み、まずは前浜車庫へと向かう。海沿いといっても、海岸沿いの1段高い丘陵部の内陸側を進むため、海は見えない。前浜通の交差点を右折したあたりから雨がさらに強くなり、前浜車庫に到着。車庫といっても何か施設があるわけでもなく、バス停と砂利の待機場があるだけ*1。他にバスが1台待機中で、そこからちょっと離れたところに「ご4」は停車、時間調整となる。エンジンが止まると雨音が良く聞こえる、というかむしろ騒々しいくらい。

バス車内には「お客様アンケート結果」が掲示されていたので、時間調整中に眺める。接遇レベルの「高い乗務員」と低い乗務員に二極化の傾向とあり、内訳も「お叱り」と「お褒め」ほぼ同数程度となっていた。こういった類いのアンケートは、基本的に不満があればすぐ書くだろうから、同じくらい「お褒め」があるのは、相当レベルが高いように思えるが、それでは満足していないようだ。個人的には「お叱り」したくなるような運転士には出会わなかったので、とさでん交通の接遇レベルは高いと思っている。

前浜車庫から先は北へ向かって進む。高知空港の滑走路をアンダーパスするなど、ルート的には面白いところを通過し、立田前浜通*2で安芸へのルートに合流する。以降はどこで降りても良いが、待合所がある終点まで乗り通す。

寄り道をした結果、待ち時間が90分から40分になった。雨はまだ降り続いているので、周辺をうろうろできないのは残念だが、電車が出ていくのを眺めたり、コンビニで予備の昼食*3を購入したりなどして過ごした。

後免町バス停・停留所併設のローソン
マチのほっとステーション ごめん町サービスセンター


*1:2014年のストリートビューには古びた建物が写っているが、今回は見かけなかった。

*2:このバス停、乗車時には気づかなかったが、バス停のある立田から車庫のあった前浜へ行く通り、という意味のようだ。なお、安芸方面の次のバス停は「立田山田通」で、土佐山田方面への道が伸びているあたりにある。これまでよく見かけていた「○○分岐」の亜種みたいなものか。

*3:昨日買って今朝食べたパターンが記憶に新しい。

2019.04.26-05.03 四国逆回り29

はりまや橋バス停からはりまや橋交差点方向を見て
はりまや橋バス停

はりまや橋バス停の背後にはとさでんの営業所(はりまや橋サービスセンター)がある。ここで、買いそびれていた「バス・路面電車一日乗車券」を購入しようかずいぶん迷ったが、やめておく。元は十分取れるのだが、すでに十分な額を「ですか」にチャージしてしまっているためだ。富山から高知などそうそう行けるわけはなく*1、この後使う予定もなく放っておかれるICカードに残額を残すのは、あまり面白い話ではない、という理由による。宿や宿泊先へのお金を惜しんでも、バスには惜しまない。そういうスタイルなんだと自分に言い聞かせて納得する。

はりまや橋からは安芸を目指す。さすがに堺町8時9分着のバスで8時12分はりまや橋発の安芸行には間に合わず*2、次のバスとなると1時間半ほど待つことになる。いろいろなバスや電車が走るので飽きることはなさそうだが、別のバスに乗って少し進んでおく。

2019.05.01[Wed]
高知駅バスターミナル(発)~はりまや橋08:32→高知医療センター08:54高知県立大学(行)
とさでん交通 [G1J1]、¥340、6.9km

はりまや橋にて
とさでん交通 高知県立大学

ちょっと遠回りになるが、別に距離や時間を競っているわけではないので、海側を回って後免へ向かいたい。乗車した高知県立大学行は、はりまや橋時点で乗客4人。しばらくは先ほどの続きで、電車とともに東へ進む。電車の停留所には西原理恵子のイラストがあって、それを眺めながらの移動は楽しい。

電車との並走区間県立美術館通まで。ここでは電車との乗り換えが楽になるよう高架下を1周した先にバス停がある。ただ、後免方面へ乗り継ぐには線路を越える必要があり、移動距離的には増えている面もある。おそらく、道路を横断するよりは危険性が低いという点を重視した結果なんだろうと思う。電停から道路を横断しようとした人がはねられる事故は目撃したことがあるので、それを避けるためというのは分からないでもない。

県立美術館通で少々時間調整が入ったが、ここから西高須通の先の交差点を抜けるまでの流れが悪かった。その間に、はりまや橋では止んでいた雨が再開してきた。交差点を越えるのに5分以上要したものの、その先の流れはスムーズで、高知医療センターにはほぼ定刻で到着、3人が降車して自分以外は病院内に吸い込まれていった。

富山駅前にて
高知医療センターのドクターヘリ

名前からして高知の拠点となる病院なんだろう。休日にもかかわらず人がひっきりなしに訪れるし、遠目にはドクターヘリも見える。この後左の格納庫へ入っていったので、朝の一仕事を終えたばかりだったのかもしれない。朝からお疲れさまである。


*1:なんて思っていたら、今度「北陸ドリーム四国号」というのができるらしい。富山を夜8時で翌朝5時に徳島、8時半に高知か。俄然四国が近くなった気がする。

*2:実際は堺町着が8時12分ごろだったので、確実に無理だった。

2019.04.26-05.03 四国逆回り28

須崎の朝は、ちょっとだけ早い。

宿を出る際に玄関に並んだ靴を眺めると、ところどころ歯抜けになっている。すでに出発した人たちもいるようだ。お遍路さんからみれば早いなんて言えない時刻だろうということで、「ちょっとだけ」を付け足した。なお、昨日の中村駅で購入したおにぎりを朝食としたが、特に何事もなく1日を過ごすことができた。

2019.05.01[Wed]
須崎出張所(発)~大間07:04→堺町08:09~一宮バスターミナル(行)
とさでん交通 [Y5G10]、¥1,550、35.3km

大間にて
とさでん交通 一宮バスターミナル行

雨はやんでいるが、雲は相変わらず厚い。一昨日からそんな天気が続いているが、同じパターンだと午後からまた雨になるはず、残念。一度くらいは高知県内で晴れてほしかったが、どうもタイミングが悪かったようだ。まあ初日の徒歩で降られるよりはましか、と自分を慰める。

須崎からは一気に高知市内へ。昨日のうちに高知市内へ行くこともできたが、そうなると暗い時間の移動となるので須崎で打ち切っている。これまでも、そしてこれからも、そんな感じで「行けても行かない」ケースがあるので、本気で早回りすれば四国一周なんて1日2日は簡単に短縮できるんだろうなあ、なんて思う。ただ、そういう短時間で回ることにはあまり魅力を感じない。それほど面白そうには思えないからだが、かといって今やっているバスの乗り継ぎの面白さを他の人に説明できるわけでもない。だから「バスに乗るのが目的」なんて言って、逃げている面もある。

大間までは乗客がなく、大間での3人が最初のバス利用者だった。県の中心へ向かうバスだが、さすがに休日の始発バスということで利用者それほど多くなく、最大でも6人ほど。それでも須崎から土佐市や、土佐市から高知市内までの利用など、長距離を利用する人ばかりだった印象がある。走行ルートは、高知市内に入るまでは久礼以降続く国道56号の北上がメインだが、吾桑支所前付近や土佐市役所前の前後は旧来の道を進んだ。ただ、バイパスは荒倉トンネルまでで、南針木の手前でバイパスから外れて市内へと入る。

朝倉駅からは併用軌道区間で、それが降車予定の堺町まで続く。軌道の停留所が「朝倉駅前」*1なのに、停留所に附属するバス停が「朝倉駅前駅前」にならないのがちょっと残念ではある。また、鏡川橋を渡るまでの区間は道幅が狭く軌道走行可となっているが、富山の併用軌道では車が軌道を走行することはないので*2、バスが軌道上を走行しているとちょっと不安になる。

鏡川を越えると、堺町まではまっすぐ。このあたりからバスのワイパーが稼働し始め、もう降り出したのかと嫌な気分になる。ただし、傘がなくても気にならない程度の降り方で、堺町で降りたときでも傘なしで大丈夫だった。ただ、そのうち大雨になりそうな雲行きなのは間違いない。

堺町からははりまや橋まで歩いて進む。ここもただ道沿いにまっすぐ、と思っていたら、はりまや交差点に横断歩道がなく、はりまや橋まで迂回させられる。こんなことなら堺町ではなく北はりまや橋までバスに乗っても良かったようだ*3。たぶんこの知見が生かされる日が自分に訪れることはないだろうけど。


*1:JRの朝倉駅があるので、その駅前という意味だろう。

*2:右折待ちでも停止は許されない。

*3:実際、信号待ちの関係もあって、乗ってきたバスと同じくらいのペースではりまや橋まで移動した。