2017.08.12 中津川→富山4

通常、路線バスを乗り継いで富山方面を目指すなら、古川・神岡線に乗車すべきだが、ちょうどいいバスが土曜日ゆえ運休となっている*1。その1本後*2だと神岡到着が17時ジャストとなり*3、富山行が同時刻発車であることから、たぶん乗り継げないだろう。というわけで、乗り継ぎがより確実な平湯温泉を経由して富山を目指す。

2017.08.12[Sat]
高山濃飛バスセンター13:40→平湯温泉14:38新穂高ロープウェイ(行)
濃飛バス 平湯・新穂高線、¥1,570、37.3km

平湯温泉に到着した新穂高ロープウェイ行
新穂高ロープウェイ

実際はこれのすぐ後に松本行の特急バスがあり*4、時間的にもそちらを本命視していたが、先発のこちらに間に合ったので乗車した*5。乗車前に切符の購入を求められたので、慌てて券売機で購入する。バスは前ドアのみの観光バスっぽいやつ、7~8割の乗車でけっこう混んでいた。

出発するとすぐに運転士より、市内混雑のため別院前経由でなく斐太高校口経由*6で運行する旨説明がある。迂回ののち、松ノ木農協前から本来のルートに復帰し、その後はすべてのバス停を経由していく。基本的には国道158号を走行するが、旧丹生川村中心部のみ旧道と思われる町方を経由する。こまめにバス停の案内は流れるが乗降はほとんどなく、複数人の乗降があったのはまででは鍾乳洞口くらいだった。

最初は気づかなかったが、ここまで3台の濃飛バスを乗り継いで分かったのは、車内アナウンスがどうも(人間の声ではない、という意味の)音声合成だということ*7。数年前に四国交通で初めて聞いたときは非常に違和感を覚えた*8が、最近のものはあまり気にならないくらいに進化しているようだ。ちなみにバスの世界で「音声合成装置」というと、音声合成・肉声を問わず車内アナウンスや行き先表示などを統合的に動かす仕組みのことらしく、非常にややこしい*9

ともあれ、ほうのき平を経由しても乗降のないまま、時間通りに平湯温泉へ到着。数名の乗降ののち、バスは新穂高方面へと去っていった。


*1:高山濃飛バスセンター14:10→濃飛バス神岡営業所15:30(平日のみ)

*2:こちらは休日も運行する。

*3:高山濃飛バスセンター15:40→濃飛バス神岡営業所17:00

*4:高山濃飛バスセンター13:50→平湯温泉14:50/アルピコ交通

*5:なお、平湯温泉で後続のアルピコ交通の混み具合を確認したところ、見事にガラガラだったので結果的には選択ミスだった。

*6:ただし迂回経路のバス停はすべて通過。

*7:一部の広告が人の声だったので、気づくことができた。

*8:当時乗車したバスの運転士(全員)からも、(バス停名を復唱しているにもかかわらず)一度の案内だけですぐ音を切るくらいの嫌われようだった。

*9:google:image:音声合成装置で検索すると、バスの車内で見たことがある機器が並ぶ。

2017.08.12 中津川→富山3

さて、歩いて下呂駅へ戻ってもまだ十分に時間がある。当初は温泉にでも浸かるつもりだったが、こうも蒸し暑いとあまりそんな気分にはなれない。駅へ寄ってみると、富山県にて集中豪雨のため、上りの特急ひだが1時間ほど遅れているとのこと。天気は回復方向にあるので心配はいらないと思うが、若干不安になる。

高山での乗り継ぎはタイトなので、時間があるうちに食事を済ませておく。蕎麦屋でざるそば、ありきたりだが、ざるなのに海苔がかかっていないのはアナーキー*1。蕎麦湯が思っていたより濃く、もったいなく感じたのですべて飲み干してしまった。

そうこうしているうちに、バスの時間となる。

2017.08.12[Sat]
下呂バスセンター(発)~下呂駅前12:00→高山濃飛バスセンター13:31
濃飛バス 下呂線、¥1,040、51.5km

食事中は強めの雨が降っていたものの、バスに乗り込んだ後はだんだん晴れてきた。運転手の横(好んで座る人が多い席)には教官っぽい人がいたことから、教習中なんだろう。そのせいか運転はえらく丁寧だった。

バスは下呂中心部で向きを変えたのち、バスは高山を目指して北へ進む。お盆中の土曜日ということもあり、観光客風な若い人たち*2や帰省してきた家族など、常に10人前後が乗車するにぎやかな車内となった。ほぼ高山線に沿うルートだが、こまめに停まって乗降できる分、鉄道よりバスをひいきにする人も多いに違いない。

ルートはほとんどが国道41号だが、起終点の下呂高山市街、小坂町バス停の前後、久々野駅前周辺で旧道を走る。面白かったのは、その旧道にあるバス停では必ず乗降が発生したこと。旧道経由にはそれなりの理由があるんだ、とつくづく感じた。

途中の宮トンネル口バス停は、高山方面行は通過となっている*3。理由は宮トンネル口バス停は宮峠トンネルの工事に伴い平成30年2月28日(予定)まで休止*4とのこと。それはそれで仕方がないのだが、気になったのはバス停名。道路のトンネルは宮峠トンネルで宮トンネルじゃないし、そもそも宮峠トンネルはまだ工事中で、現状の国道41号はトンネルなしで宮峠を越えている。じゃあ「宮トンネルって何?」と思い、後日調べたところ、鉄道用のトンネルの名称のようだ*5。トンネルや橋、交差点名など道路に付随する施設を使用したバス停はよく目にするが、駅以外*6の鉄道施設からバス停名を拝借する例は初めて見た。道路のトンネルができた暁に、バス停名が変更されないことを祈る。

高山市街に入ると、交通量が多くなり、バスの進みも鈍くなる。それでも数分程度の遅れで高山バスセンターに到着。乗り継ぎにあまり時間がないので、乗車時に写真を撮り忘れてたのも忘れて次のバスへと急いでしまう。


*1:もっとも、メニューにもりそばがなかったので、そういう区別のない地域なのかもしれない。

*2:上村で降りて、観光簗に向かって行った。

*3:車内放送でもその説明があった。

*4:濃飛バス下呂線時刻表[pdf]より。表外に注釈として書かれている。

*5:Wikipediaでも項目がある(Wikipedia:宮トンネル)くらいの著名なトンネルらしい。

*6:他だと「~踏切」とかはありそうだが、道路も関係する施設なので、バス停名にもなるだろう。

2017.08.12 中津川→富山2

到着した加子母総合事務所、土曜日なので役場は静かだが、2人がバスの到着を待っていた。しばらくすると下呂からの濃飛バス、そして加子母地区コミュニティバスが到着し、それぞれを乗り継ぐ人たちで少々活気づく。濃飛バスから下車した人は5人はすべてが中津川駅行へ乗り込み、北恵那交通のバスを乗り通した(自分を入れて)2人も同様に下呂行へ乗り込む。下呂行には他に2人が乗り込み、さっきよりはちょっと乗客の多い状態で発車する。

2017.08.12[Sat]
加子母総合事務所09:33→下呂バスセンター10:09
濃飛バス 加子母線、¥1,060、21.4km

加子母総合事務所に到着した濃飛バス、左奥にはコミュニティバス
加子母総合事務所の濃飛バス

下呂行はこの停留所にいる3種のバスの中で一番先に出発する。舞台峠を越えたのち、下呂市側の最初のバス停である御厨野からは集落内の道に入り、宮地橋まで狭い道を進む。


下呂市野尻付近のバスコース

ぽつりぽつりと乗り降りがあり、乗客がつねに4、5人の状態で下呂駅前へ。ほとんどの乗客が降車し、回送みたいな雰囲気で下呂バスセンターに到着する。乗り継ぎは下呂駅前の予定だったが、2時間近く待つことになるので、終点まで乗って散歩しながら下呂駅へ戻ることにする*1

ちなみにこの路線、やたらとバス停名に橋の名前が出てくる。加子母側から順に、瀬ノ島橋田中橋泉橋宮地橋帯雲橋河鹿橋小川橋と計7つ、しかも後半の3つは3連続だ。山間部ゆえなのか、地名が尽きたのか、土地柄なのか、バス会社の傾向なのか。こういったバス停の癖を見つけ、いろいろ妄想するのも少し楽しい。

乗って驚いたのは、思っていたより加子母と下呂の行き来があること。加子母側で乗った客が下呂側の集落やショッピングセンターのバス停で降りていく。いまだに中津川からのバスとの接続が図られているのは、そんな利用者が定常的にいるからなんだろう。

濃飛バスといえば、前乗り前降りだ。今回乗車したバスはノンステップバスだったので、どのような扱いになるのだろうかと乗車時に興味深く見ていたのだが、中ドアには「車椅子専用」のステッカーが貼られ前乗りを死守していた。降雪期の乗降のためと聞いたことがあるが、このかたくななまでのこだわりはちょっとかっこいい。

中扉に車椅子専用と書かれている
濃飛バスの中ドア


*1:下呂農協前で高山行のバスに3分差で乗り継ぎできないのが痛い。