2017.06.22-25 南から北へ1

やっと、最北端バス停を目指す路線バスの乗り継ぎが始まる。

2017.06.23[Fri]
ホテル佐多岬08:00→垂水中央病院10:11
三州自動車、¥1,670、73.3km

ホテル佐多岬で発車を待つバス
最南端発バス

最南端のバス停(ホテル佐多岬)
最南端バス停

佐多岬にバス停があったころは、「日本最南端」なんてコピーがついていたようだが*1、今の最南端バス停にはそういった装飾は見られない。バス停自体もどこかの再利用のようで、以前のバス停名が透けて見えそうだ。

最南端バス停の時刻表(当便のみ記載)
最南端時刻表

このバス停は、朝8時発の1日1本しか出発便がない*2。運行表を覗いてみると、根占にある車庫から回送されてきているらしい。バスの運転士も大変だ。

1本目のバスでまずは垂水を目指す。なお、このバスを根占で降り、直接鹿屋に出れば、以降1本早いバスで移動できる*3が、都城での乗り継ぎが若干厳しいのと、結局泊るところは一緒になるので、バスを乗り通すことにする。2時間以上バスに乗り続けられる幸甚。まさにバスに乗るのが目的だ。

バス乗車時、運転士に「フェリーに乗り継ぎますか?」と聞かれる。なんきゅうフェリーのことだろうか。フェリーもバスも根占港9時発なので、接続していないと思ったが、聞いてくるということは接続しているようだ*4

そうそう、相変わらず乗客は私だけだ。

出発時点では強めの雨が降っていたが、東側の雲が減って徐々に日が差し込んでくる。来た時と同様に、島泊集落への細い道を下っていくが、相変わらず人気がない。


島泊へ向かう道

途中「竹ノ浦別」というバス停を通るが、竹之浦の集落まではずいぶん距離があり、またそちらへ向かう道路も見当たらない*5佐多岬への道を造っていたころのこの辺の集落はどこも陸の孤島だったようなので、バスが走り出した当時は竹之浦へ向かう利用者がいたのかもしれないが、現状利用者は皆無だろう。


竹ノ浦別バス停付近

佐多で時間調整ののち、次のAコープ前*6で初乗客あり。その後根占までに数人の客を拾って進む。根占で幾人かが降り、昨日乗車したネッピー館でまとまった乗客がある。どうも同窓会でネッピー館に1泊といった雰囲気の団体さんだが、ほとんどが大根占市街*7で降り、再び乗客数人の状態で垂水へと向かう。

それでも垂水港が近づくにつれ乗客は増していき、そしてそのほとんどが垂水港で降りる。船移動が日常的な生活は羨ましくもあるが、実際は不便この上ないのだろう。その後わずかばかりの乗客も垂水の中心街で下車し、終点まで乗り通したのはまた1人。次のバスは1つ手前の垂水が始発なので、途中のスーパー*8に寄り道しつつ、歩いて移動する。


*1:何度も言及している「本土縦断 路線バスの旅」掲載の写真参照。

*2:正確には、夕方6時にここを経由して外ノ浦へ向かうバス(前日に乗ってきたやつ)があるが、次が終点なので載せてないのだろう。

*3:根占で乗り継ぐ際のタイムテーブルは次のとおり。
ホテル佐多岬08:00→根占08:50、
根占09:45→鹿屋10:38、
鹿屋11:00→広口12:33、
広口12:42→青井岳温泉13:28、
青井岳温泉14:35→宮交シティ15:22、
宮交シティ16:10→高鍋バスセンター17:37

*4:最南端バス停について2」の写真も参照。

*5:走行中に見た限りでは気づけなかったが、Mapionの地図では竹之浦へ向かう道が描かれている。

*6:ちなみにここのAコープは「本土最南端Aコープ」とのこと。

*7:完全に余談だが、町中を走行中、前に報道があった川越美和の孤独死の件をふと思い出してしまい(たしか生家が大根占だった)、何とも言えない気持ちになってしまった。

*8:ちなみにこのスーパーもAコープだ。

2017.06.22-25 6/22の移動まとめ

root

  • 富山07:10→羽田08:15/ANA 312
  • 羽田08:55→鹿児島10:40/ANA 621
  • 鹿児島空港11:10→指宿駅前12:45/鹿児島交通、¥2,350、84.7km
  • 指宿駅前…指宿港/徒歩、1.4km
  • 指宿港14:50→根占港15:10/フェリーなんきゅう、¥800
  • 根占港…ネッピー館/徒歩、0.4km
  • ネッピー館17:07→ホテル佐多岬18:00/三州自動車、¥890、31.8km

ネッピー館前バス停
ネッピー館前バス停


2017.06.22-25 approach5

雨の中ほぼ定刻でホテル佐多岬へ到着。これで本日の行程は完了。ホテルは明るくきれいだが、人気がなくさみしさが漂っている。どうも自分を含めて3~4グループしか泊っていないような感じがする。梅雨の時期の木曜日だとこんなものなのか。

風呂はホテルの最上階、眺めの良いところにあるが、あいにくの荒天と朝風呂はないそうなので、朝日を眺めながらの入浴はできない。湯船は3分の1ほどが埋め立てられているような作りだったり、サウナ室も倉庫化してたりと、往時の夢の跡みたいなものがそこかしこに。

夕食は食堂で。食べきれない量、というほどではないが、そこそこの量が出る。酒は最初から焼酎で頼んでしまう。酒も旨いし、食事も美味だ。フグのてんぷらと赤貝の刺身が非常に良かった。

別テーブルの酒盛り中の会話から「九州のカレーは基本甘口」なんて話を耳にする。どうなんだろうか。刺身の醤油は確かに甘かったが、本当のところはどうなんだろうか。

翌日も雨。朝食は自分用以外に用意がない。頼んだのが逆に悪いことをしたような気持ちになる。

食事後ロビーでバスを待っていると、一角に様々な人たちの日本縦断記録がそれぞれ大きな紙に書かれていた。似たようなことをこれから始めるわけだが、そのせいか勝手に妙な恥ずかしさを感じてしまう。ちなみに書かれているものは自転車や徒歩の日本縦断記録がほとんどで、大学生か定年退職以降の年齢の、それも男性ばかりであった。書かれた文字から達成感がほとばしるようで、毒気に当てられたような気分になる。

ホテル佐多岬
ホテル佐多岬